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GILLIE CLUB

サロン・デュ・ショコラ2011
〜平田早苗さんと考える、ショコラの楽しみ方〜


<ご報告>


「サロン・デュ・ショコラ」の会、案内から実施まで1週間でしたのに、20名近い方がご参加でした。恐るべしショコラ、おそるべし伊勢丹、です。工藤史歩さんのレポートお読み下さい。
渡辺幸裕
みなさま、新年あけましておめでとうございます
本年もどうぞよろしくお願いいたします

さて、新年第一弾のギリークラブ・レポートは、毎年恒例の「サロン・デュ・ショコラ」プレ・イベントです。

例年ですと、大物ショコラティエをゲストに迎えたり、注目の新作ショコラを紹介したり、パリで開催された「サロン・デュ・ショコラ」のリポートをお届けしたりと、「サロン・デュ・ショコラ」にフォーカスしているのですが、今年は、ワインと並ぶフランス食文化の華としての「ショコラ」そのものに光を当てた企画です。

ゲスト講師は、ポットラックインターナショナル代表取締役の平田早苗さん。「ショコラコンシェルジュ」「スイーツプランナー」の肩書きを持ち、スイーツやデザートの商品開発やレシピ提案、店舗立ち上げ、マーケティングなどを行う、スイーツ・コンサルタントです。
 また、スイーツの中でも特に「大人の嗜好品」としてのショコラの魅力をより多くの日本人に向けて発信するため、2004年よりショコラ講座を企画・主催しています。
現在は、ショコラの世界への案内役「ショコラコンシェルジュ」として、ショコラとお酒のマリアージュの提案や商品企画、メニュー開発など、ショコラの専門家として幅広く活躍しています。

 セミナーは体験つき座学からスタートしました。
まず、チョコレートの原型ともいえるいくつかが乗った「一の皿」が登場しました。

 「大人の嗜好品」としてのショコラは、その生い立ちや楽しみ方を、ワインになぞらえると理解しやすいです。ワインとショコラには、大きく以下のような特徴があります。
・ぶどうの品種があるように、カカオにも品種がある。
・ぶどうに栽培地の特徴が出るように(テロワール)、カカオにもテロワールがある。
・ワインが作り方の違いで赤、白、ロゼがあるように、ショコラにも黒、白、茶色がある。
・ワインに国別の特徴があるように、ショコラにも国別の特徴がある。
・ワインに作り手の特徴が顕れるように、ショコラにも作り手ごとの特徴がある。
・ワインの楽しみがマリアージュなら、ショコラもマリアージュを楽しめる。
そして
「ワインもショコラも、高価なのには理由があり」
「作り手の思いを知ってから味わうと、より深くその世界を楽しめる」のが共通点です。

 さて、ショコラはカカオ豆から作られる・・・。これは、みなさんご存じだと思います。では、カカオ豆ってどんな味なんでしょう?
 カカオ豆の正式な学名は「テオブロマカカオ リンネ」というそうです。テオブロマとは「神様の食べ物」の意味。カカオはかつて聖なる食べ物でした。
カカオの実は、ラグビーボールのような形をしていて、カカオの木の幹から、にょきっと突然生えているのが特徴です。カカオの実は「カカオポッド」といいます。
 カカオポッドを割ると、パルプという白い果肉に包まれたカカオ豆が現れます。果肉は、ぬめっとしていて甘酸っぱく、ちょっとライチに似ているそうです。
 このパルプを発酵させて(発酵のやり方は地域によって異なります=地域によって味の差が生じます)パルプを液化し、カカオ豆だけを残して乾燥させたものがショコラの原料です。

 ここで体験1。カカオ豆の種皮を取り除き、焙煎したものを、体験試食します。ほとんどの参加者が初めての体験です。この段階でのカカオ豆は、香りこそショコラですが、殻が固くて実はぼそぼそしていて、かなり苦い。

 このカカオ豆を粉砕し、すり潰してペースト状にしたものが「カカオマス」です。
すり潰したカカオマスから搾油したものが「カカオバター」になります。

 続いて体験2と体験3。カカオ豆からとれた油を固めた「カカオバター」と、カカオ豆100%の「カカオマス」の試食です。「カカオバター」は、風味はあまりなく、マーガリンのような感じですが、ねっとりとして口溶けが豊かです。「カカオマス」は苦いのですが、油分が少ないためすっきりしていて、後味によい香りが残ります。

 この「カカオマス」と「カカオバター」に砂糖を加えたものが「ビターチョコレート(黒)」、さらにミルクを加えたものが「ミルクチョコレート(茶)」、カカオマスを入れずにカカオバター、ミルク、砂糖でつくったものが「ホワイトチョコレート(白)」です。

 カカオの生産地は、赤道を中心に北緯・南緯20度までの「カカオのベルト地帯」に限られます。日本では「ガーナ」が有名ですが、ガーナは世界第二位のカカオ豆産出国。第一位は「コートジボアール」だそうです。

 カカオ豆は、基本的に3品種に分けられます。
 栽培量が少なく、幻のカカオといわれるのが「クリオロ種」。ショコラ専門店などで「クリオロ種使用」と謳われるカカオ豆です。苦味が少なく、マイルドな味わいとナッツっぽいフレーバーが特徴です。
 世界の生産量の8割から9割を占めるのが「ファラステロ種」。渋味と苦味が強いカカオ豆です。
 クリオロ種とファラステロ種の自然交配から誕生したのが「トリニタリオ種」。カリブ海のトリニダード島で生まれ、両者の中間的な性質を持ちます。
 そのほか、エクアドルのみで栽培されるという、繊細な花の香りのする「アリバ種」があります。

 ここ10年ほどは、テロワールを感じるため、ひとつの土地から収穫した一種類のカカオ豆でつくる「シングルビーンズ・ショコラ」が注目を集めていますが、一方で、シングルビーンズ・ショコラは個性が強烈に立ってしまうため、使いにくいとするショコラティエもいるそうです。

 ここで体験4と体験5。コンビニで流通しているホワイトチョコレートと、ショコラをつくるときに使われるクーベルチュールを食べ比べます。コンビニで流通しているホワイトチョコレートには、植物油脂が含まれているため、常温で流通でき、安価に販売できるのが特徴です。一方、クーベルチュールはカカオバター、砂糖、ミルクのみでできているため、溶けやすく流通させにくいという弱点があります。
 口溶けは、なるほどくーベルチュールはねっとりと濃厚で、口中にまとわりつくような色気があり、余韻が長い。一方のコンビニチョコレートは、さっぱりしていて香りが薄く、これはこれで食べやすい。

 講師の平田さんによると、植物油脂が入っているから一概に悪いというわけではなく、こういう工夫をすることによって常温でチョコレートを気軽に購入することができるとか。それぞれの優劣をつけるのではなく、気分やシチュエーションで選び分けられるようになれば、ショコラのあるライフスタイルがもっと楽しくなるそうです。

 ちなみに、平田さんは産地やカカオの種類を説明するにあたっても「どこの産地のものが優れているといった、優劣をつけるものではない。ブレンドとシングルビーンズに優劣があるわけでもない。作り手の個性も含めて、いろいろなショコラを食べ比べることによって、味わいの違いを楽しんだり、好みをみつける楽しみがある」と繰り返しメッセージしていました。

 続いて、本格的なショコラのテイスティング方法を習います。
 テイスティングは、5感で味わうのが基本です。甘み、酸味、塩味、苦味のすべてを感じ取れるよう、舌全体でゆっくりと溶かしながら味わいます。
 最後に、ショコラの健康知識についてのレクチャーがあり、座学は終了。いよいよお楽しみの「二の皿」が登場です。

 まずは、テロワールによる味わいの違いを体験するため「マダガスカル」「エクアドル」「ベネズエラ」のショコラを食べ比べます。マダガスカルはフルーティでありながらスモーキー、エクアドルは香りがよく、ベネズエラはまろやかでバランスがとれていました。わたしはエクアドルが好みでしたが、参加者の好みはバラバラ。挙手していただいたところ、ほぼ3分の1ずつ好みが分かれ、まさに食べ比べの楽しみを味わえました。

 さらに、ショコラをアレンジした新しいスイーツとして、ピエール・マルコリーニの砂糖を使わずトウモロコシ由来の甘味料で甘みをつけたショコラ、アンリ・ルルーのキャラメル・スイーツ、サダハル・アオキの超高額マカロン、明治製菓の柿の種を包んだショコラを味わいました。
 また、平田さんと、伊勢丹バイヤーで世界のカカオの産地に足を運んでいる上野奈央さんより、昨年10月末から11月にかけてパリで開催された「サロン・デュ・ショコラ」の最新レポートがあり、セミナーは修了となりました。

 今年で9回目を迎える国内最大のショコラの祭典「サロン・デュ・ショコラ*トーキョー」は、1月26日(水)より31日(月)まで、伊勢丹新宿店本館6階で開催されます。
 毎年素敵なテーマが設けられ、そのテーマに沿ったショコラティエの作品が大きな注目を集めますが、今年のテーマは、なんと「ジャポン」つまり「日本」です。これは、フランスのとりわけ料理界における日本人気や、パリの「サロン・デュ・ショコラ」で日本イベントが開催されたこと、毎年訪日するショコラティエの日本文化への理解が進み、機が熟したことなどが理由だそうです。

今回のおすすめをいち早くお伝えいたしますと、まずは何といっても「セレクションJAPON」です。ファブリス・ジロット氏やフィリップ・ベル氏、フランク・ケストナー氏など、12人のスター・ショコラティエが、スペシャリテまたは新作のボンボンショコラ1粒と、「ジャポン」のテーマに基づき日本各地の土地名を冠したオリジナルのボンボンショコラ1粒の計2粒を手がけ、「春夏」「秋冬」のコンセプトに合わせて、各ボックスに12粒ずつ詰め合わせた、世界でもここでしか手に入れられないレアなコンセプト・ボックスです。
 1箱12粒入りで5250円。ひとり5点までの限定購入で、生産個数は各200点。これは完売確実でしょう。

 また、ニューフェースとしては、昨年2月にパリにオープンして一躍話題をさらった「ユーゴ&ヴィクトール」が登場します。こちらは、モードでスタイリッシュなショコラティエ。本を模したボックスや、近未来的デザインのボンボンショコラも洒落ています。

 まもなく開幕する「サロン・デュ・ショコラ*トーキョー」で、できるだけたくさんのショコラに出合い、味わいの違いを感じながら、あなた好みのひと粒を見つけてください。



<ご案内>

超緊急企画です。
例年1月下旬に新宿伊勢丹で行われるショコラの祭典、「サロン・デュ・ショコラ」1月26日から31日です。凄い方達がその時期大挙来日して勢揃いするとなると、伊勢丹の6階はまた大変な騒ぎになるんでしょう。

今年のテーマはなんと「JAPON」、各ショコラティエが日本をテーマに限定アイテム持参です。これは本当に楽しみですね。

昨年はファブリス・ジロットさんの新作発表会をしましたが、
http://www.gillie.co.jp/g_club/seminar2010/0127.shtml
今年は趣向を変えて、こんな会をします。

会員の平田早苗さんと「ショコラの楽しみ方」をお伝えし、伊勢丹さんから様々なショコラ情報をお聞きします。昨年秋のパリ。サロン・デュ・ショコラレポートも有ります。そして・・・お楽しみ、ショコラ試食タイムです。

何を食べて頂くかは現在検討中ですが、会場に行きたくなる、ショコラが好きになる、、そんなアイテムを試食したいと思っています。

昨年の様に、豪華な食べ比べは難しいとは思いますが、それは本番会場でゆっくり選んで頂ければと思います。

今回は平田さんという専門家が手つだって頂けますし、何年もご一緒している伊勢丹さんも応援してくれますので、ショコラ素人の渡辺とすればとても心強いです。

準備時間があまりにないので、本当の少人数でと思っています。よって、内容が少し難しくなるかもしれませんが、この機にショコラに親しんで頂ければと思います。

今回の会場、文庫Café みねるばの森、とても素敵です。19時には閉店していますので、我々で貸し切ってしまいますが、アンデルセンさんのパンもありますので、ショコラの後は甘くないパンを少量準備します。

本当に急な案内で申し訳ありませんが、奮ってのご参加お待ちしています

<参考情報>

<平田さんからのメッセージ>
・おいしいショコラがあると、日常生活が豊かになります。「ショコラが好き」と口にすると多くの人との繋がりができます。高級とかブランド品ということに限らず、楽しみ方を「知る」ということがポイントのひとつ。ワインと同じように、ショコラはちょっとした知識があるとさらに楽しみが広がる、まさに大人の嗜好品なのです。

・1つ1つが高価なショコラだからこそ、そこに込められた職人の思いや作りのこだわりを知って、ゆっくりと味わいたいもの。世界各地から様々なショコラが集まる祭典「S.D.C」をさらに楽しむために、見どころやおすすめのポイントなどをナビゲートしたいと思います。

・ショコラが好きな方も、これから知りたいという方もご参加ください。ぜひ、お気に入りの“マイ・ショコラ”を見つけましょう!

<平田早苗さん プロフィール>
株式会社ポットラックインターナショナル 代表取締役
・ショコラコンシェルジュ
・スイーツプランナー
・管理栄養士
・日本女子大学 食物学科管理栄養士卒

・ケーキ店やカフェ、レストラン、チョコレートショップ、その他様々な依頼に応じて国内外のスイーツリサーチ、新商品の企画やレシピ提案、業態開発等を行う、スイーツやデザートを中心とした食のコンサルタント。幅広い知識で企画から商品化まで携わる。
・スイーツの中でも特に、大人の嗜好品としてショコラを楽しんでほしいという思いで、2004年からショコラ講座を企画・主催。カカオやショコラの知識、楽しみ方を基礎から学べる講座を全国各地で開催している。
・ショコラの案内役「ショコラコンシェルジュ」として、ショコラとお酒のマリアージュの提案や商品企画、メニュー開発などショコラに関する幅広いアドバイスを行っている。
・専門学校でのスイーツ講座講師他、ショコラに関する各種セミナーやイベントを多数実施。

http://www.potluck-i.com

<参考サイト>

●サロン・デュ・ショコラ2011
http://www.isetanspecial.com/sdc/
●サロン・デュ・ショコラ(パリ)
http://www.salon-du-chocolat.com/?AspxAutoDetectCookieSupport=1
●ポットラックインターナショナル(平田さん)
http://www.potluck-i.com

<おまけの案内>

ショコラに興味のある方に、貴重な情報です。

●「サロン・デュ・ショコラ・オフィシャルムック」2011
サロン・デュ・ショコラ2011が更に楽しくなります。
これはショコラ好きの方が益々知識を深める本です。
http://www.amazon.co.jp/

●楠田枝里子さん(友人です)の新刊「チョコレートの奇跡」が上梓されました。
渡辺は早速購入して、現在読んでいますが、
前著「チョコレートダイエット」も面白かったけれど、これは推薦です。
http://www.amazon.co.jp/

<内容>
ピロリ菌退治、発ガン抑制、老化予防…「神の食べ物」に迫る驚きの科学からその文化、芸術までを探究したチョコレート解体新書。第一章では十二人の科学者と対話し、第二章ではチョコ・エステやチョコ・ディナーを体験し、第三章では人気ショコラティエから創作秘話を聞き出す。どこから読んでも楽しいチョコレート・ワールド。

<著者略歴>
楠田 枝里子
三重県伊勢市生まれ。東京理科大学理学部を卒業後、日本テレビのアナウンサーを経てフリーに。テレビ番組の司会や、ノンフィクション、エッセイ、絵本の執筆など、幅広い創作活動を続けている

<実施概要>

●サロン・デュ・ショコラ2011
〜平田早苗さんと考える、ショコラの楽しみ方〜

●日時 1月19日(水)18:30〜21:00

●会場 文庫Café みねるばの森
千代田区九段北1-9-17 寺島文庫ビル1階
TEL 03-5215-2950
http://minerva-no-mori.net/

●ゲスト:
・平田早苗氏(ショコラコンシェルジュ・スイーツプランナー)
・上野奈央氏(伊勢丹 食品営業部 洋特選バイヤー)

●会費:ギリークラブ正会員 7,000円、ビジター 9,000円
(セミナー代、ショコラ代、飲み物&軽食代、事務局実費)
※ご参加者は開催前日(25日)特別入場が出来ます。

●参加人数:申込先着順 20名限定(正会員優先です)

●締切:1月17日
(それ以前でも満員の際には締め切ることもあります。)
※満員の際、キャンセル待ちは可能です。