<GILLIE>株式会社ギリー
ギリークラブ
TOP
クラブ概要
メンバーメリット
入会案内
2005年セミナー詳細
2007年セミナー詳細
2006年セミナー詳細
2005年セミナー詳細
2004年セミナー詳細
2003年セミナー詳細
2002年セミナー詳細


GILLIE CLUB
『料理とワインの組み合わせ Part4』 by Shinya Tasaki テーマ・パーティ

<ご報告>

料理とワインの組み合わせ
田崎真也さん、阿部誠さんの「料理とワインの組み合わせ」もう4回目です。
すっかり楽しみ方は定着して、いつもいらっしゃる方だけでなく、毎回新しい方が参加。感動&興奮の体験をされています。
少人数の会であり、基本的にはメンバー登録した方だけへのご案内になっていますので、皆様にご案内できないのが残念ですが、こういう贅沢な時間もギリークラブの特徴のひとつという事です。

今回もソネットの斉藤彰子さんにレポートを書いて頂きました。
お読み下さい。






ワイン料理とワインの組み合わせ 第4回 レポート

フレンチレストラン『S』は2002年の9月3日のオープン以来「御食事にあわせて、好みでワインをセレクトして楽しんでもらう」というポリシーをかかげています。料理コースもワイン1本もすべて3,800円均一。御料理は前菜、メイン、デザートすべて15種からセレクトできますし、ワインはなんと世界各国のワイン300種の中から選択できます。「予算ありきでワインを選んでしまうのではなく、ソムリエのお店だからこそ、まずは好みで選んでほしい」という『S』で、田崎真也さんの解説を伺いながら、料理と、その料理に合わせて選ばれたワインの味わう、そんな至福の午後の会をリポートします。




第4回目の9月20日はあいにくの雨模様。しかし、ぐずついた外の天気とは裏腹に、会場のフレンチレストラン『S』の店内では、アミューズがサーブされた時点から、今日のワインへの期待が、あちこちのテーブルですでに盛り上がっていました。

そのアミューズ「静岡産の無菌豚“トンキー豚”のリエット」にあわせて、まずアペリティフのカヴァ【CavaBurtNatureReservaPenedes】が振舞われました。カヴァとは、スペイン産の瓶内第2次発酵による発砲性ワインのこと。ちなみに“Nature”とついたものは無添加で残糖分が0〜3g/lのものです。田崎さんいわく、フランスのシャンパン(シャンパーニュ地方の発砲性ワイン)は白も赤も両方のブドウを使うそうですが、カヴァは白ブドウだけから作り、シャンパンより酸味が柔らかとか。とくにバルセロナ近郊は、近年ローコストで高品質のものが作られて、注目されているのだそうです。
「ツナかしら?」と思った、コクと淡い甘味のある豚をラードで煮込んだというリエットに、まろやかな酸がピッタリ。一口で食べ終わってしまうのが、なんとも残念なほどでした。



そして各テーブルに白ワインが注がれ始めると、いつものように、田崎さんによるユーモアと笑い声にあふれた説明トークがスタートします。




第4回は、白、赤ともブドウの品種に着目して、その品種の発祥地のワインを基本に、そのほかの地域で作られたワイン3種をいただくことで、同じブドウ品種でも味わいや香り、料理との相性の比較を味わって楽しめる趣向になっていました。


◇白ワイン◇
 〜エスカルゴとキノコのラビオリ ガーリックバターソース〜 に合わせて

今回の白ワインのテーマはずばり、“シャルドネ”。発祥地は、もちろんフランスのブルゴーニュ地方。というより、ブルゴーニュの白といえばシャルドネです。ブルゴーニュ地方は、北はシャブリから南はボージョレーまでの400kmに渡る地帯で、概して北の方は、酸味が強く、南にいくほどふくよかな味わいのものが作られているそうですが、そもそもこの地方の白の特徴は、ほとんどの赤ワインの工程で行われるマロラクティック発酵(乳酸発酵。乳酸菌でリンゴ酸を乳酸と炭酸ガスに変化する)を行うので、香りが複雑性をおび、味わいもヨーグルトのような乳酸味を帯びるそうです。

1100年くらい前から栽培されていたそうですが、他の白ブドウ品種は個性が強く、栽培の土壌も選ぶものであったのに比べ、シャルドネは適応力が高く、よいワインを作りやすかったので、今や世界各地で生産されるようになったそうです。

もともとクラシックでフランス料理の伝統である、ソースのどっしりした料理と相性がいいシャルドネということで、今回はブルゴーニュ名物であるエスカルゴに季節のキノコにコクのあるクリーム系のソースで味付けされた料理が選ばれました。
  1. 2002 Casablanca Valley Chardonnay
    =シャルドネのバリエーション1=
    産出国:チリ
    首都サンチアゴから太平洋岸の避暑地バルファライソへいく途中のカサブランカ・バレー。もともとこのエリアは大西洋の寒流の影響で寒暖差が35℃以上〜12,3℃と、ワイン作りには寒くなりすぎる地域であったのが、近年の地球温暖化現象の影響で、白のシャルドネに関しては、世界で1,2を争うものが生産されるようになったとのこと。最近のチリワイン人気の理由の1つが地球温暖化の数少ないメリットによるものなのかもしれません。酸味とのバランスのよさでのセレクトです。

  2. 2001 Auckland Chardonnay
    =シャルドネのバリエーション2=
    産出国:ニュージーランド 
    赤道をはさんで、ちょうど日本と線対称に位置するニュージーランド。温暖な気候風土が日本に似て、その気候から、やわらかく、まろやかな味わいの酒ができるそうです。ワイナリーとしては、南島の北部から最南端にまで栽培地域が広がっているとか。実は今年のGWに個人的にニュージーランドの南島にシーカヤックをしに行ったのですが、海沿いのレストランでシーフードとともに楽しんだ地元の白ワインがとてもおいしかったことを思い出しました。

  3. 2001 Vire-Clesse“Vielles Vignes de Roally”
    =シャルドネの基本ワイン=
    産出国:フランス
    「まずこのワインを基本にして味わってください」と指定されたブルゴーニュのシャルドネです。ブルゴーニュは大陸性気候で、土壌に酸が豊富“すぎる”ので、白ワインでも前述のマロラクティック発酵がおき、そのため果実味とともに、ほんのりとバタークリームの香りが。これで「まろやか」な印象が生まれ、カッテージチーズやヨーグルト風味といったクリームバター系のブルゴーニュ料理と合うのだそうです。今回のラビオリのガーリックバターソースと、本当に相性が抜群でした。数種のワインを比較していただくことで、より明確に「御料理との相性」が体感できます。

  4. 1999 Preslav Chardonnay Reserva
    =シャルドネのバリエーション3=
    産出国:ブルガリア
    温暖な地中海性気候のブルガリア。以前田崎さんが訪問したワイナリーでは、ブドウ畑に草ぼうぼうで、最先端のオーガニック農法なのかとたずねたら「手間とコストがかけられなくて」という回答だったという状況だそうですが、ブドウの木はいたって健康で、市場がブルガリアワインをもっと受け入れれば、これから、もっといいワインが低コストで楽しめるとのこと。


◎ 御料理:Ravioli d'Escargot aux Champignons ◎
エスカルゴとキノコが薄くて大きなラビオリの皮に包まれ、エシャロット、パセリなどが添えられた御料理です。確かに「フランス料理っぽい」コクのある、ガーリックのきいたバターソースが決め手ですが、シャルドネの白とあわせると、口の中に果実味も広がるので、ソースの重さを感じさせません。
「さっぱりした料理を食べに、わざわざフレンチにくる人はいないでしょう?」という田崎さん言葉に納得しつつも、やはりフランス料理をおいしくいただくにはワインはなくてはならないものなのだと実感しました。


◆赤ワイン◆
 〜牛スネ肉の赤ワイン煮〜 に合わせて

牛のスネ肉、ということは・・・そう、赤のテーマは“カベルネ・ソーヴィニヨン”。原産地はもちろんフランスのボルドー地方です。最高級の赤品種といわれ、とくにメドック地区の中心をなす品種です。小粒で、皮が厚く、種もしっかりしているため、渋み、酸味がしっかりした、いわゆる「晩熟型」であるため、ボルドーでは同じボルドー原産の「早熟型」のメルローとブレンドされるとのこと。すごいのは、ワインの醸造家と呼ばれる人たちは、その年のカベルネ・ソーヴィニヨンの出来をみて、10年後どのように熟成されていくかを予測してブレンドしているということ。長期熟成型のワインですから、年々、味がよくなるように考えて作られているのだそうです。
  1. 2002 Yarden Cabernet Sauvignon,Merlot
    =カベルネ・ソーヴィニヨンのバリエーション1=
    産出国:イスラエル
    シリアとの国境付近、ゴラン高原はブドウの栽培地帯ですが、一番高いところで標高800mのゴラン高原でも、下のほうで栽培されたブドウのワインです。もともと華やかなフルーツ香があるところに、2002年というまだ若いワインなので、若々しいスパイシーさが楽しめます。黒胡椒をきかせた煮込みに合わせてのセレクトとのことです。

  2. 2000 Barossa Valley Cabernet Sauvignon
    =カベルネ・ソーヴィニヨンのバリエーション2=
    産出国:オーストラリア
    サウスオーストラリア州のアデレード近郊のバロッサ・バレーのワインです。やや温暖すぎる地域で酸味が少なく、穏やかな味わいのところに、木の香りが強くでるホワイトオークの樽を利用し、スパイシーさをプラスしています。同じ料理の「スパイシーさ」合わせでも、さきほどのゴラン高原のワインとはまた違った趣きをもっています。

  3. 2000 Mendoza“Fond de Cave”Cavernet Sauvignon
    =カベルネ・ソーヴィニヨンのバリエーション3=
    産出国:アルゼンチン
    チリとの国境地帯、アンデス山脈に沿ったメンドーサ地区のワインです。アンデス山脈から夜、冷たい風が吹き付けてくるので、昼夜の寒暖差はかなりはっきりした地域で、昔はバルクワインばかりを作っていたのが、最近になって上質なものが作られ始めたそうです。こちらも樽にホワイトオークを使っているため、味わいに木のスパイシーさが出ています。

  4. 1999 Chateau Beaumont
    =基本のカベルネ・ソーヴィニヨン=
    産出国:フランス
    今回の赤の基本ワインがこれでした。カベルネ・ソーヴィニヨンの大本命、ボルドー地方はオーメドック地区のワインです。このワインも酸味や渋みのカベルネ・ソーヴィニヨンに、やわらかな味わいをもつメルローをブレンドしたもの。若くスパイシーな印象とともにスギの葉やピーマンのような、上品な印象もプラスされていて、複雑性のある奥行きのある味わいが楽しめます。


◎御料理:Jarret de Boeuf Braise au Vin Rouge ◎
しっかり黒胡椒をした赤ワイン煮は、スパイシー感が強めのワインを合わせるくらいがちょうどよいのだとか。今回の赤ワインは4つとも「スパイシー」という点が料理とあわせてセレクトされていましたが、一言で「スパイシーな」といっても、本当にワインによって味わいがさまざまです。
やはり御料理をいただきながら4種を比較でき、お気に入りを見つけられるのが、この会の醍醐味。周囲にデコレーションクリームのように添えられたハッシュドポテトとともに赤ワインですっかり柔らかくなった牛肉を口にしたあと、お気に入りワインを一口。単なる「煮込み」が芳醇な御料理へと変化する瞬間です。


デザートの時間にもなると、各テーブルでは御料理やワインの感想だけでなく、プライベートなことまで話しが盛り上がって止まりません。「黒糖を使ったマカデミアナッツ入りヌガーグラッセ ピスタチオのソース」でほてった舌を冷やしながら、おしゃべりをしていると、気がつけば、スタートして3時間たっていました。
いつもながら、この会では、「御料理もワインも田崎さんのトークも、そして来場者の皆さんとのおしゃべりが楽しい」と皆様大満足でした。


最後に主宰者のギリー代表の渡辺さんから次回の予告がありました。
12月13日、今年最後の「料理とワインの組み合わせ」第5回は、「スパークリングワイン」がテーマとの発表に、歓声があがります。
ほかにも「日本のワイン」とか考えています、との渡辺さんに、「ぜひ焼酎を!」という合いの手が。今後の企画に、ぜひ期待しましょう!



<ご案内>


ギリークラブの中でも超人気の企画、ご存知田崎真也氏、阿部 誠氏による「料理とワインの組み合わせ」Part4を開催します。

今回、白は各地のシャルドネ種のワイン4種類、赤は同様に各地のカベルネ・ソーヴィニヨン4種類、それに食前酒を加えて、前回同様9種類のワインが田崎氏、阿部氏の解説で楽しめます。
同じ葡萄品種でもこのように味わいが異なる楽しさも、人数が居るから出来ること、田崎さん、阿部さんというプロからお話頂くので楽しめる、という夢の企画です。

席に限りがありますので希望者多数の場合は抽選となりますので。どうぞご了承下さい。ご参加いただける方へは当方からご連絡いたします。
まずはご希望をお聞かせ下さい。

●当日の料理
アミューズ
エスカルゴとキノコのラビオリ ガーリックバターソース
牛スネ肉の赤ワイン煮
黒糖を使ったマカデミアナッツ入りヌガーグラッセ ピスタチオのソース
プティフール
コーヒー

●ワイン
(食前酒)スパークリングワイン(カバ)
(1)NV Cava Brut Nature Reserve Penedes Grimau(スペイン)

(白ワイン:各地のシャルドネ種)
(2)2001 Vire-Classe"Vielles Vignes de Roally" Verget(フランス、ブルゴーニュ)
(3)2000 Auckland Chardonnay Collards Rothessy(ニュージーランド)
(4)2000 Casablanca Valley Chardonnay Casa Lapostolle(チリ)
(5)1999 Preslav Chardonnay Reserve Saint Rhyton Company(ブルガリア)

(赤ワイン :各地のカベルネ・ソーヴィニヨン種)
(6)2001 Bordeaux Rouge Bordeaux(フランス・ボルドー)
(7)1999 Barossa Valley Cabernet Sauvignon Peter Lehmann(オーストラリア)
(8)1999 Mendoza "Fond de Cave" Cabernet Sauvignon Trapiche(アルゼンチン)
(9)1999 Yarden Cabernet Sauvignon,Merlot Golan Heights(イスラエル)


●○●前回実施時の様子がサイトにあります。ご覧下さい。●○●
Part 3 → http://www.gillie.co.jp/g_club/seminar2003/0510.shtml
Part 2 → http://www.gillie.co.jp/g_club/seminar2003/0111.shtml


昨年9月に田崎さんが開店した愛宕のレストラン『S』は予約がなかなか取れない人気店の仲間入りをしていますが、その繁盛の秘密はもちろん田崎さんのお店という事もありますが、アミューズ、オードブル、メイン、デザートで3,800円均一、加えて300種類あるワインも1本一律3,800円だからなのです。

選ぶ時にどうしても価格が気になるのがワインですが、さすが田崎さんのお店は、ワインに詳しくない人に恥をかかさない、ワイン通の方は目を輝かせてワイン選びができる、という素晴らしいシステムです。

人数が多いからこそ出来る一回多くの種類のワインの飲み比べ、それも決してテイスティングや勉強会ではなく、楽しく料理と合わせる食事会形式で、この会を企画・ご案内したところ過去も多くの方から、「とても楽しく、そして美味しい」とのご評価を頂戴しています。

お店で個人的に楽しむ為にも、こういう飲み方をされてはいかがでしょうか?個人ではなかなか出来ませんし、名ホスト、ホスピタリティーの固まりである田崎氏、阿部氏のお話は勿論超一流で秀逸です。

料理に合わせて数種類のワインを飲んで頂きます。オードブルに4種類の白ワイン、メインに合わせて赤を4種類、ワインによってこんなに料理の味が変わるのか、という事を田崎さんの解説とご自分の口と鼻で味わって頂きます。

次に楽しむ時は、お好きな方と『S』に個人的に行かれて、この日に掴んだ自分の好きな組み合わせで盛り上がって下さい。こんな経験は滅多に出来ません。絶対に損のない企画かと思います。どうぞお早めにお申し込み下さい。

<実施概要>

●タイトル:『料理とワインの組み合わせ Part4』 by Shinya Tasaki テーマ・パーティ

●ゲスト:田崎真也氏
     阿部 誠氏(S 支配人 シェフソムリエ 2002年度全日本最優秀ソムリエ)

〇 日時:9月20日(土)12:00〜14:30

〇場所:フレンチレストラン S
港区西新橋3-15-12 西新橋JLビル1階/TEL:03-5733-3212
http://www.tasaki-shinya.com/winesalon/sommelier01.htm


〇会費:ギリークラブ会員 12,000円(当日入会可)
    メンバー同伴のビジター14,000円

●参加人数:申込先着順 40名様限定(着席の食事会スタイルです)

※現メンバーの方優先です。余裕がある時にビジターの方もご参加出来ます。(但しメンバー同伴の方1名まではOKです)
9月1日まではメンバー優先期間です。メンバー様で満員にならないときはビジターの方に枠を開放し、またキャンセル待ちも受け付けます。過去2回はあっという間に満員になりましたが、実施間際にキャンセル枠で参加したラッキーな方もいらっしゃいました。 ※毎回田崎氏直筆サイン入りメニューが好評です。



お申し込みは右記まで → g-club@gillie.co.jp
この機会にギリークラブへの入会ご検討の方はどうぞご連絡ください。 →メンバーになるには


※ご興味がありそうなお知り合いの方にこの会をご案内下さい。本当に興味がある方が集まる会にしたいと思っています。

※当日になってのご欠席は会費をご負担頂きます。ご了解下さい。 ご欠席の連絡は前日までにお願いします。