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セミナーご案内
<舞台見学付き 歌舞伎観劇会> 〜「髪結新三」を観て、花道を歩き役者の視線を体験〜 |
セミナーご案内
3月の和・倶楽部、歌舞伎観劇会は舞台見学付きです。終演後に特別な舞台見学を行います。お客様が帰られ、役者も居なくなった後の舞台、ここを我々だけで見学させて頂きます。花道を歩き舞台に向かう時、役者の視線が分ります。舞台から客席を見ると、その近さに驚きます。その舞台が回る早さにも大いに感じるものがあります。
下座音楽を演奏する黒御簾(みす)を覗き込むと、中から垣間見える舞台や客席の様子に納得し、奈落の様子、大道具を保管している場所なども観て、花道の下や、役者が駆け上がる階段を歩きます。これは本当に滅多に体験できない事で、ひょっとすると将来は出来くなるかもしれません。貴重なチャンスをどうぞ活かして下さい。歌舞伎観劇後の舞台見学は感激ひとしおですが、その鑑賞作品は以下の2つです。
「梅雨小袖昔八丈(つゆこそでむかしはちじょう)−髪結新三−」
序 幕 白子屋見世先の場
永代橋川端の場
二幕目 冨吉町新三内の場
家主長兵衛内の場
元の新三内の場
大 詰 深川閻魔堂橋の場
「三人形(みつにんぎょう)」 常磐津連中
(出演)
中 村 橋之助
中 村 錦之助
ほか
〇公演サイト
http://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_l/2014/31000.html?lan=j
〇演目解説
「梅雨小袖昔八丈(つゆこそでむかしはちじょう)」
河竹黙阿弥(かわたけもくあみ)作の「世話物」で、主人公の名前をから通称『髪結新三(かみゆいしんざ)』とよばれています。新三は、白子屋(しらこや)の番頭忠七(ちゅうしち)をそそのかして、店の娘のお熊を連れ去ります。新三は、掛け合いにきた親分の弥太五郎源七(やたごろうげんしち)を追い返しますが、続いてやって来た家主の長兵衛(ちょうべえ)には歯が立たず、30両と引き換えにお熊を 手放すことにします。
しかし長兵衛は、新三をやり込めて15両と鰹(かつお)を半分せしめます。やがて新三は、顔を潰された恨みから復讐の機会を狙っていた源七に待ち伏せをされて討たれます。
「永代橋の場(えいたいばしのば)」で、新三が忠七に対して投げつけるように言う長ぜりふがあります。七五調のリズムの中に、傘に関連する言葉が散りばめられている名ぜりふとして有名です。
新三の傘尽しの名ぜりふ
「不断(ふだん)は帳場を回りの髪結、いわば得意のことだから、うぬのような間抜け野郎にも、ヤレ忠七さんとか番頭(ばんとう)さんとか上手(じょうず)をつかって出入りをするも、一銭職(いっせんしょく)と昔から下がった稼業の世渡りに、にこにこ笑った大黒(だいこく)の口をつぼめた傘(からかさ)も、並んでさして来たからは、相合傘(あいあいがさ)の五分(ごぶ)と五分(ごぶ)、轆轤(ろくろ)のような首をしてお熊が待っていようと思い、雨の由縁(ゆかり)にしっぽりと濡(ぬ)るる心で帰るのを、そっちが娘に振りつけられ弾き(はじき)にされた悔しんぼ(くやしんぼ)に、柄(え)のねえところへ柄(え)をすえて、油紙(あぶらかみ)へ火のつくようにべらべら御託(ごたく)をぬかしゃアがると、こっちも男の意地づくに覚えはねえと白張りのしらをきったる番傘(ばんがさ)で、うぬがか細い(かぼそい)そのからだへ、べったり印(しるし)を付けてやらア」
初鰹
歌舞伎は、季節感を重視する演劇です。この作品は初夏の設定ですが、それを際立たせているのが「富吉町新三内の場(とみよしちょうしんざうちのば)」に登場する初鰹売り(はつがつおうり)です。江戸っ子はその季節の走りにとれた野菜や果物、魚などを「初物(はつもの)」として珍重する習慣がありました。この場面で新三が買った初鰹は、後で家主長兵衛とのやり取りでも重要な小道具となります。季節感を表すと同時に、物語の展開にも効果的に使用される初鰹から、黙阿弥の名作者ぶりがうかがえます。
これらを観てからの舞台見学、どうぞ奮ってのご参加お待ちしています。今回は江戸検定合格者の観劇会の皆様とご一緒します。どうぞご了解ください。
<参考>
●日本芸術文化振興会(国立劇場)
http://www.ntj.jac.go.jp/
●伝統歌舞伎保存会
http://www.kabuki.or.jp/
●歌舞伎・演劇(松竹)
http://www.shochiku.co.jp/play/
●文化デジタルライブラリー
http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/
●日本俳優協会
http://www.actors.or.jp/index2.html
実施概要
<舞台見学付き 歌舞伎観劇会> 〜「髪結新三」を観て、花道を歩き役者の視線を体験〜 | |
日時 |
3月8日(日) 11時 歌舞伎デビュー講座(希望者) 12時 文楽公演観劇 15時50分 終演予定 その後、舞台見学会 |
鑑賞演目 |
「梅雨小袖昔八丈」 「三人形(みつにんぎょう)」 |
会場 |
国立劇場(半蔵門) (国立劇場への行き方) http://www.ntj.jac.go.jp/kokuritsu/access.html |
会費 |
正会員 10,500円 ビジター 13,500円 (良席チケット代・プログラム、謝礼分担金) |
募集人数 | 20名 |
締切 | 1月27日(火) ・締め切り前でも、満員の際には閉め切ります。 ・キャンセル待ちもできます。 ・締め切り後でも席があればご参加可能です。 ※ 本件はチケット物、申し込み後のキャンセルは不可です。ご協力をお願いします。 |