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『築地で魚を食らう』 河豚(ふぐ)
〜築地で河豚(ふぐ)セミナー&喰らう〜


<ご報告>


「築地で魚を喰らう」という風に、焼き魚から考え方を拡大した会、第二回目は河豚(ふぐ)です。

美味しさだけでなく、いろんな話題に事欠かない魚ですが、季節を感じさせてくれる代表格でもあり、本当に勉強になりましたし、またまた美味しい時間を築地で過ごしてしまいました。

「ありがたや、ありがたや、の築地企画」小川様様、築地の皆様に本当に感謝しています。今後も図に乗って、お魚を食べ続けていきます。

では工藤さんのレポートお読みください。彼女も楽しんで食べて、書いてくれています。これも有難い事です。
渡辺幸裕

「魚食べ民族=日本人」が誇る食文化をいま一度見直し、おいしく魚を食べることを目的に魚好きが集まっては、一心不乱にひとつの魚を食べ尽くした2010年のヒット企画「今月の焼き魚」。

2011年はさらに進化した新シリーズ企画「築地で魚を喰らう」が始まっています。

今月のテーマは、多くの方が心待ちにしていた「とらふぐ」です。

フグの旬は一般的に「彼岸から彼岸まで」とされていますが、なかでも白子も含めて身に味わいが満ちるのが、2月9日の「ふぐの日」あたりだそう。そのため新シリーズ「築地で魚を喰らう」の第一回をフグで華々しくスタートせず、あえて2月まで寝かせていたそうです。

フグの取り引きの中心地である下関では、イベントも開かれるそうです。

ところが、今日の「とらふぐ」は下関のものではありません。それどころか、天然ものでさえない「養殖のとらふぐ」です。

けれども「えっ、養殖・・・」と思うのは早計。

本日のフグは、兵庫県淡路島で、国内産の稚魚を、通常2年で出荷するところを3年かけてじっくり育てたトラフグです。身が締まっていて歯ごたえが抜群によく、深いうま味とほのかな甘みがあり、とりわけ大きく育った白子は、とろりと蕩けるように甘く、しっかりとボリューム感があるとされていて、現在「淡路島3年とらふぐ」のブランド名で知名度が急上昇しています。

フグには、トラフグのほか、マフグ、サバフグ、アカメフグ、ショウサイフグ、カナトフグなどさまざまな種類があるそうですが、もっとも味がよいとされているのは、もちろん「トラフグ」です。

フグが棲息するのは、日本海側は北陸、太平洋側は東北より南の温かい海。下関では高値で取り引きされるため、天然ものも養殖ものも、下関に水揚げされることが多いそう。

よいものが集まることは確かですが、いちがいに「下関のものだけが最高」とも言えないそうです。

そもそも下関でフグ(現地では「ふく」と呼ぶそう)が有名になったのは、伊藤博文が下関の料亭「春帆楼」でフグ料理を食べ、そのおいしさに禁制を解いたから。「春帆楼」は「ふく料理公許第一号」となり、下関がフグの取り引きの中心地になりました。

ところで、とりわけ関西で使われる「てっさ(フグ刺し)」「てっちり(フグちり鍋)」は、鉄砲の「てつ」から派生したことばとか。もちろん、「鉄砲」は「当たれば死ぬ」に由来しています。ちなみに、「ちり鍋」とは昆布だしを張った鍋に具材を入れ、だしには味をつけずに、ぽん酢で食べるなべ料理のことです。

フグには水を吸いゴムまりのようにふくれて、魚体を大きく見せて敵を威嚇したり、弾力で敵に噛まれないようにして身を守る習性があるそうです。

さて、フグの調理をするには、各都道府県ごとに厳しい条例があり、フグ専門の調理師免許の取得が義務づけられています。とくに東京と神奈川は厳しいといわれているそう。地方で取得した免許で、東京でフグを提供することはできません。

フグは鋭い歯を持っていて、その歯で貝類などを食べるため体内に毒が溜まるといわれているそう。食べられるのは身と皮、目、白子のみで、白子を除く内臓には強い毒があります。

おろしたフグの内臓は専用の缶に入れて、鍵をかけて厳重に管理します。まな板も専用のものを使うそうです。

缶に入れたフグのわた(内臓)は、冷凍して、築地市場内にある「除毒場」で有料で焼却処分をするそうです。

危険なフグですが、養殖ものの中には毒がないとされているフグもいます。

沖縄では無毒のフグをみそ汁の実にして食べることがあるとか。そのほか、大分では肝を食べると言われたり、石川ではマフグの卵巣をぬか塩に漬けて食べる珍味があります。

本日のトラフグの大きさは約1.5kg。1.2kgくらいから3kgまでがおいしいそうで、オスとメスならもちろんオスが高値。市場では雌雄入り乱れているので、さわって目利きしてオスを仕入れているそうです。

それでは今月の献立を、写真と合わせてどうぞ。

この日は希望者には「ひれ酒」も用意され、休日の昼下がりにほろ酔い気分を楽しむ方が続出しました。


<先付け> 五種盛り

サバの味噌煮 ハマボウフウの煮びたし しらたきとひき肉のそぼろ煮
いかゲソのショウガ煮 昆布せんべい

いつも工夫を凝らした珍味が登場する「先付け」は、毎回の小さな楽しみ。
これを見てやっぱりお酒を注文する方も。

<お造り> とらふぐ刺身

「最初の一枚はぽん酢を付けず、ぜひそのまま味わって、トラフグのうま味と甘みを味わってみてください」と小川さん。

安いフグの場合、活け締めにしてすぐに食べ、コリコリした歯ごたえだけを楽しみますが、この日のフグはそれではもったいない。

この日のために3日前から下処理をして、身肉にうま味を回し、歯ごたえと熟成のうま味が絶妙なバランスになるように仕込んだそう。甘くねっとりしていながら、噛めばきゅきゅっと歯を押し返す心地よい弾力があり、わずかな酸味も感じられます。

正肉(内臓が大きいのでほとんど背肉) 腹側の皮 背側の皮 正肉の周りの皮 ゼラチン質の多いくにゅくにゅした内側の皮の5つの部位を食べ比べしました。

<焼物> とらふぐ塩焼き 白子網焼き

この日のメイン料理は「白子網焼き」。いまにも蕩け出しそうな白子が、辛うじて皮一枚に支えられ、張り詰めた状態で登場です。アツアツのところをさっそく口に運べば、ぷっつりと皮が破れて、中からなんともいえない優しい甘みの白子が流れ出します。

行儀は悪いのですが、白子は箸でひと口大に切り分けたりせず、かぶりついて流れ出たところを吸い付くか、大胆にひと口で食べるのが、おいしさを逃さず味わい尽くすポイントです。

かまの塩焼きも、みなさん手でつかみ、骨までしゃぶり尽くしていました。

<逸品> とらふぐちり鍋

具材はトラフグのぶつ切りのほか、白菜、水菜、春菊、ぎんなん、もめん豆腐、舞茸、えのき茸、シイタケです。

なんとも贅沢なことに、食べても食べてもなくならないほど、たっぷりのトラフグが。「心ゆくまでトラフグを食べるなんて初めて」という声も出ました。
もちろん、最後のひとつまで食べ尽くしました。

<食事> 雑炊

塩だけでシンプルに味つけした雑炊は、本日のもうひとつのメイン料理といえる存在感。フグのうま味を飯粒にたっぷりと吸わせて、つゆ一滴残さず味わいまくります。

<甘味>「蕨餅」わたなべさん好み(茂助だんご)

築地の甘味といえばここ、茂助だんご。会が続くにつれ、ファンが増えています。

大好評のうちに終了した第2回の「築地で魚を喰らう」。今後も貝づくしや白身魚の食べ比べ、調理法による味わい分け、築地市場場内ツアーなど、趣向を凝らした企画が目白押しです。


<ご案内>

「築地で魚を喰らう」シリーズ、2月は河豚(ふぐ)です。

今月の焼き魚の会から進化した魚を食べるシリーズ、「築地で魚を喰らう」、2月の魚は河豚(ふぐ)です。本当に美味しいフグとはどんなものなのでしょうか?

2月9日が「ふぐの日」、その辺りに美味しいふぐが集まります。白子の焼いたもの、映画「おくりびと」を思い出しますが、それも含めて、めちゃめちゃ美味しいふぐコースです。

小川さんの河豚(ふぐ)セミナーに引き続いて、食べますよ!焼き魚の会12回で、期待を裏切られた事が無いように、今後も任せて安心、きっと素晴らしい河豚体験の日になると思います。

ふぐですので、いつもより若干会費が高くなりますが、それはどうぞご了解下さい。旨いものを食べる為には、必要な金額ですし、築地で、良心的な価格&心のこもった料理です。

奮ってのご参加お待ちしています。

以下は1年前にお送りした文章を一部修正してあります。なぜこのシリーズを始めたかをお読みください。

日本人は元々は「魚食い民族」でした。世界でもまれにみる、四季がはっきりと変わる気候の中、四方を海に囲まれ、かつ南北に長い地形という国土で、様々な魚が近海で獲れたから、それを食べて生き延びてきました。

仏教信仰の関係で、明治以前には獣肉を殆ど食べなかった事もあり、美味しい魚を食べる為に、漁師さん、市場や流通、魚屋さん、そして料理屋さんに料理研究家、食べ手も含めてこだわりがあり、「魚食い」に関して、種類・調理法とも世界でも有数の国だと思います。

が、その自国の食文化の最右翼である魚に関して、最近はちょっと寂しい状況ではないでしょうか。よくいう喩に「最近の子供は切り身で泳いでいると思っている」

まあ、そんな事は殆ど冗談だと思いますが、魚を知ろう、そして敬意を表して、頂戴したいと思います。その際にどんな食べ方が美味しいのか・・・も知りたいですね。

という事で、2010年1年間12種類の魚を毎月、「今月の焼き魚」を食べる会を続けてきました。

魚のレベルが大変高い築地という町で、魚のプロである小川さんに、魚セミナーもして頂き、それを食べながら、魚に関して何でも聞こうという企画です。「魚食い民族の面目躍如」、ご一緒しませんか?

小川さんは「築地魚河岸三代目」のモデルになった方で、以前は仲卸をなさっていらして、現在は魚料理屋さんを経営という、このシリーズの先生としては本当に最適な方です。どうぞ奮ってのご参加お待ちしています。

<参考サイト>

●築地 魚河岸三代目 千秋 はなれ
http://www.3daime.jp/index.htm

●全国の旬のお魚
http://www.jf-net.ne.jp/jf-net/syun/zen_index.html

●築地魚河岸三代目 ウィキペディア(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org

●河豚(ふぐ)ウィキペディア(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org

<実施概要>

●『築地で魚を食らう』 河豚(ふぐ)
〜築地で河豚(ふぐ)セミナー&喰らう〜

●日時:2月12日(土)12:00〜14:00
11:45 受付開始
12:00 河豚(ふぐ)セミナー
12:15 食事開始
13:45 食事終了 何でも質問会
14:00 終了

●会場 築地 魚河岸三代目 千秋 はなれ
中央区築地4丁目7番5号 築地共栄会KYビル B1F
tel:03-3543-8700
http://www.3daime.jp/index.htm
築地共栄会KYビルの地図
http://www.tsukijikyoueikai.co.jp/map.html

●ゲスト:小川 貢一氏 (同店 店主)

●会費:メンバー 13,000円 ビジター 15,000円
(セミナー代、料理代、記録費 他)
※飲み物は個人精算して下さい。

●募集人数:申込先着順 20名募集 (メンバー優先です)

●締切:2月9日(水)
(それ以前でも満員の際には締め切ることもあります。)
※満員の際、キャンセル待ちは可能です。