<GILLIE>株式会社ギリー
ギリークラブ
TOP
クラブ概要
メンバーメリット
入会案内
アップデート
2009年セミナー詳細
2008年セミナー詳細
2007年セミナー詳細
2006年セミナー詳細
2005年セミナー詳細
2004年セミナー詳細
2003年セミナー詳細
2002年セミナー詳細


GILLIE CLUB

小山裕久の日本料理講座 実演付きレクチャー&交流会

<ご報告>

 去る5月11日、青柳・小山裕久氏による日本料理講座が開かれました。なんと、小山氏自身による実演つき・実食つきという、食愛好家なら垂涎のセミナーです。

 小山裕久氏は、NPO法人日本料理文化交流協会の理事長を務めています。この会は、世界に広がる日本料理を、今こそほんものの「世界の名物」とするために、その真髄を文化的・技術的に広く深く伝えるべく、2007年からパリ日本文化会館で活動をスタートしました。2008年からは、日本においても同様の主旨の活動を始めています。

    08年は、パリ日本文化会館で、3回のセミナーが開かれました。各々のテーマは、「魚」「調味料」「弁当」。その内容は、まず日本人である私たちこそ知っておくべきなのに、知らないことばかりでした。  そこで、日本人のために日本でも同様のセミナーを開催することになり、08年には3回のセミナーが実施されています。

 今回は09年の第1回目。2月26〜28日の3日間、パリ日本文化会館で開かれたセミナーで、小山氏が「日本料理の中のフランス」をテーマに行ったレクチャーとデモンストレーションに基づく、日本人のための日本料理講座です。

 今回、小山氏が取り上げた食材は、春の息吹を告げるほろ苦い山菜の数々。山菜の苦味には、冬の間に滞っていた体内を覚醒させ、新陳代謝を促す作用があります。冬眠していた熊が、目覚めて真っ先に食べるのも、蕗の薹などの山菜。日本では古くから、木の芽や紫蘇、蕗の薹やタラの芽、実山椒、わらび、ぜんまい、穂じそ、むら芽、つくし、蕗、竹の子といった多種多様な山菜が、春を告げる苦味として大切に調理されてきました。時はちょうど3月目前。パリで開かれたセミナーには、日本から、たくさんの山菜を運んだそうです。
 一方、日本料理における山菜と同じような効能を発揮する食材が、フランス料理にもあります。様々な西洋ハーブがそれです。今回のセミナーには、多種のハーブが登場しました。

 「日本料理が、まで世界から見向きもされない時代から、フランス料理も日本料理も知っていて、それぞれが混じり合っていく課程を見てきたのが、我々アラカン世代(笑)」と、今年還暦を迎える小山氏。  小山氏が「吉兆」で修業を始めたのは、大阪を中心に、本場のフランス料理が日本に入った時代でもありました。「吉兆」創始者の湯木貞一氏は、懐石料理に牛肉を焼いたものを加えるなど、当時では考えられなかったスタイルに、いち早く取り組んだ料理人です。西洋料理と日本料理の融合に取り組んだ、先駆者でもありました。

「恋愛にたとえるなら、フランス料理はみんなに愛されていて、日本料理は振り向いてもらえなくて、遠くから憧れていた。20年前には、決死の覚悟でフランス料理にアタックしたものです。それが、今では日本料理を振り向いてくれた。やっとフラットなパートナーになれました(笑)」
 日本料理とフランス料理が、どう入り交じり、どう発展してきたか。小山氏は、その時代に第一線で関わり、歴史をつくってきた、いわば「生き証人」です。「まだミイラ化していない日本料理の歴史を、自分自身の口で伝えていきたい」というのも、日本人に向けて日本でセミナーを開催する、大きな理由のひとつだそうです。

 実演の一品目は、木の芽味噌とバジル味噌です。木の芽味噌は豆腐田楽に、バジル味噌はイカと新ジャガを和えます。木の芽はすうっと鮮烈でありながら繊細な香り、バジルはそれに比べて華やかでふくらみがあります。けれども、できあがった料理の味は、まさに正統な日本料理でした。
 この翌々日、ある高名なフランス人シェフの料理を味わう機会がありましたが、この時使われていたのは、バジルではなく木の芽でした。「フランスでは、何ら疑問を持つことなくバジルを使っていましたが、日本に来て初めて木の芽に出会いました。私がつくっているのは、古典的なフランス料理ですが、日本の空気に溶け合って芳香を発するのは、バジルより木の芽です」とフランス人シェフ。小山氏が常々言う「料理の双方向交流」の一端を見ました。

 実演の二品目は、本マグロの中トロを漬けにして、それを具にした茶わん蒸しと、フォアグラを具にした茶わん蒸しです。フォアグラの小茶わん蒸しには、出汁の旨味がぎゅっと詰まった銀あんをたっぷりかけ、中央に熟成したバルサミコ酢を一滴落としていました。

 綺麗に手入れされた白い手で、食材をそっと扱い、優しく包丁を入れる小山氏。手が先にどんどん動き、レクチャーが追いつきません。参加者は20名弱という少人数だったこともあり、小山氏をぐるりと取り囲んで一挙手一投足を息を詰めて見守りました。
 最前列ならその距離50pほどのかぶりつき状態。バジル味噌や漬けのマグロ、後出しますが牛肉のしぐれ煮といった調理課程のものも、次々に味見させてくれました。「平日の昼間だから厳しいかもしれないけれど、こんなに贅沢なレクチャーは、日本料理を極めようと努力している若い料理人にこそ、見せてあげたい」と、ある参加者。小山氏は調理を進めつつ、参加者のどんな質問にも答えてくれます。ほんとうに贅沢な体験でした。

 さて、実現の三品目は、牛肉ちらしです。甘辛く炊いた牛肉の薄切りをはじめ、高野豆腐、ニンジン、シイタケ、ちくわなどの具を酢飯に混ぜ、錦糸玉子を美しくのせます。この中に香り付けとして木の芽とともに入ったのが、ローズマリーやディル、チャービルなどの西洋ハーブ。かなりたっぷりの量が入っているのですが、それでも食後感は「正統な日本料理」。まったく違和感を感じませんでした。

 最後は、小山氏が18年前にパリの名門ホテル「プラザ・アテネ」に招かれた時につくったという「生八つ橋」が登場しました。肉桂(シナモン)の香り高い餅に、豆の風味をしっかりと感じさせるあんと、日本のエスプレッソでもある濃い抹茶のソルベが添えられていました。

「これらは、青柳では絶対に出さない料理。自分自身も楽しんでつくりましたす」と小山氏。レクチャーの折々には、「日本料理の中にフランス料理が取り入れられ、フランス料理と日本料理が融合してきた歴史があるけれど、それはフュージョン料理とは違う」と口にしていました。
 出席者からは「小山氏が言う、日仏の料理や食材の交流と、フュージョン料理の違いを、ことばで理解するのはむずかしかったけれど、食べたらすぐ理解できた」「小山氏の料理は、ここまでフランス料理を取り入れながらも、正統な日本料理そのもの。巷で見る創作料理とは、まったく別物だった」などの声が、次々に上がりました。
 ことばや写真だけでは伝えられなくてもどかしいのですが、この経験は、香りや味覚が大きな決め手となるので、五感で体験していただくしかありません。小山氏がこの活動を通じて、何を伝えたいかがわかるし、何より希代の料理人である小山氏のリアルな調理を至近距離で見られるだけでも、貴重な経験です。

 食後には、パリで開催されたロブション氏との対談報告や、ロブション氏がモナコにオープンした日本料理店「Yoshi」を訪問したインプレッションなどがありました。

 09年第二回目のセミナーは、6月にパリ日本文化会館で開かれます。「日本料理における包丁」と、小山氏の真骨頂ともいえるテーマが予定されています。料理は、青柳らしい「鯛の淡々」などが登場するそうです。日本での第二回セミナーが、今から楽しみです。


<ご案内>

小山裕久氏の日本料理講座、毎回大人気です。「文化としての日本料理」という内容は大変興味深く、日本人として知っておくべき内容、本当に心が豊かになります。

NPO法人、日本料理文化交流協会(小山裕久理事長)では、年3回、パリ日本文化会館でセミナーを実施しています。今年最初のパリでの会が、この2月に行われました。

日本料理の中のフランス、がテーマのデモ、講演会はご存じジョエル・ロブション氏との対談でした。参加されたパリの方たちは大満足の会でしたが、この内容は日本人の我々こそ知っておくべき内容です。

という事で、パリ日本文化会館で実施した内容を、日本人の我々に教えて頂くシリーズを開始、昨年は3回、『魚』『調味料』『弁当』をテーマに実施しました。

パリには芽ぶきの季節、日本の春野菜を持って行ってお話とともにタラの芽や木の芽などを食べて頂きましたが、今回は5月の日本で美味しいものを作って頂きます。

何になるかは当日のお楽しみですが、青柳の料理です、美味しいですよ。

日本料理の中のフランス、がテーマのレクチャー、ロブション氏との対談がどんなものであったかご報告、そして、小山氏と渡辺が二人で行ったモナコ、写真をお見せしながら、お話できればと思っています。

超一流料理人の実演付きレクチャー&交流会です。食材を探るのでも、調理法を学ぶのでもなく、店の情報や、料理人の哲学を聞くのではない、『文化としての日本料理』を身につける会です。

食の変化は日々進みますし、時代と共に変わります。国際化とはそういうものだと思います。温故知新といいますが、基本はいつの日も重要です。

オタク的に学ぶのでもなく、お金持ちが贅沢に飲み食いするのでもなく、自国の食文化を学び、誇りを持つ、そんな一助になればと思います。

マスコミの方、食品業界の方、飲食界の方、食いしん坊の方、平日昼間の会ですが、奮ってのご参加お待ちしています。

NPO法人日本料理文化交流協会のイベントとの共催です。(実はこの協会の事務局長は渡辺なのです。)今後もこのシリーズは共催とさせて頂きますのでご了解下さい。

キッコーマンさんはじめ会員各社の方もご一緒しますので、今回は別の感じで新しい出会いがあると思います。ご期待下さい。

<小山裕久氏プロフィール>
徳島市生まれ。徳島「青柳」の主人。日本料理人。

徳島「青柳」「婆娑羅」、東京・虎ノ門「青柳」の他、お台場「basara」など。2004年春、フランス共和国農事功労章シュバリエを授与される。著書に『味の風』(柴田書店)、『小山裕久の日本料理で晩ごはん』『続小山裕久の日本料理で晩ごはん』(朝日新聞社)などがある。

<参考サイト>

●小山裕久オフィシャルサイト
http://www.koyama-hirohisa.co.jp/

●キッコーマン
http://www.kikkoman.co.jp/

<実施概要>

●小山裕久の日本料理講座 実演付きレクチャー&交流会
今回のテーマ:
・日本料理の中のフランス
・パリでのジョエル・ロブション氏との対談報告

●日時:5月11日(月)13:30〜15:30

●会場:キッコーマン東京本社1階 KCCルーム
 港区西新橋2-1-1
(銀座線虎ノ門駅1番出口徒歩4分 都営三田線内幸町A3出口徒歩5分)
http://www.kikkoman.co.jp/company/gaiyou/tokyomap.html

●ゲスト:小山裕久氏(青柳 主人)

●会費:ギリークラブ会員 8,000円 ビジター 10,000円
(食事付きです。)

●参加人数:申込み先着順 30名限定 (メンバー優先です)

●NPO法人 日本料理文化交流協会との共催です。
そちらのお客様も参加されますので、新しい出会いにご期待下さい。

●応募締め切り:5月7日(木)
(それ以前でも満員の際には締め切ることもあります。)
※満員の際、キャンセル待ちは可能です。