<GILLIE>株式会社ギリー
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GILLIE CLUB

和・倶楽部 大阪文楽公演観劇会

<ご報告>


   

<ご案内>

大阪文楽劇場での観賞シリーズ、2008年春の会です。今回も本場での観劇、そして技芸員の方との交流を楽しみましょう。

文楽は単なる人形劇ではありません。太夫が語る義太夫節はぐんと心に入り込んできます。

一人で何役も語り分ける・・・義太夫節独特の大笑いがあれば、本当に悲しくなるような泣きがある。

江戸を代表する作者が書いた名文を、各太夫さんがその役になりきって我々に語りかけます。文楽は「聴きに行く」芸能だと言われています。

太夫の横で奏でる三味線、これに注目するとまた面白い。三味線は太夫の義太夫節を引き出す役目です。太棹の文楽三味線の迫力はもの凄いですし、時折見せる変化球というか、曲弾きには本当に驚かされます。

そして舞台上では人形浄瑠璃の「人形」です。初心者の目は当然ですが、人形に釘付けです。一体の人形を3人で操る、人間よりも人間らしい動きです。

立役(たちやく:男役のこと)でも武士と町人はもちろん動きは違いますし、同じ娘でもお姫様、町娘、遊女などは物腰が微妙に違います。文楽の娘、本当に可愛いですよ!

人形浄瑠璃・文楽はこの三者が一体となった総合芸術です。

ギリークラブで文楽を観はじめて、たったの4年ほどですが、有難い事に関係者の方と懇意にさせて頂いており、いろんなわがままを聞いていただいています。

東京では出来ないことが大阪に行くと出来るのです。舞台見学、裏方さんのセミナー、いろんな事が出来ます。本拠地で演じているという、なんともいえないリラックス感、客席に座っていても、これが舞台から伝わってきます。

大阪でも文楽を観始めて、3年目ですが、東京とは違うギリークラブをどうぞ体験して下さい。

文楽は大阪が生んだ芸能、そして世界文化遺産に登録されてます。世界から尊敬されている芸能が身近にある方はラッキーです。関西在住の方、この機会に文楽に触れませんか?

外国人の方が日本文化に詳しい、嬉いけれど寂しい、日本人だからこそ理解できる内容がここにありますし、自分達のご先祖様が作り、継承してきた文化です。

ギリークラブは交流会、お一人での参加も全くOKです。同じ体験をされた方は仲間、どんどん情報交換して下さい。お互い助け合い、楽しみ合う時間になる事を願ってます。

どうぞ奮ってのご参加お待ちしています。

<参考>文楽を知るためのサイト

●日本芸術文化振興会(国立劇場)
http://www.ntj.jac.go.jp/
●国立文楽劇場
http://www.ntj.jac.go.jp/bunraku/index.html
●文楽協会
http://www.bunraku.or.jp/japanese.html
●人形浄瑠璃 文楽
http://www.lares.dti.ne.jp/~bunraku/index.html
●文楽への誘い
http://www2.ntj.jac.go.jp/unesco/bunraku/jp/
●文化デジタルライブラリー(文楽)
http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/
●BUNRAKU MOJIHISADAYU'sPAGE(竹本文字久大夫)
http://www002.upp.so-net.ne.jp/bunraku/c1.htm
●Sakiho.Com(豊竹咲浦大夫)
http://www.sakiho.com/Japanese/
●あやつられ文楽鑑賞(三浦しをんさんのエッセー)
http://www.poplarbeech.com/bunraku/bunraku_040501.html
●関西の伝統芸能の歴史 人形浄瑠璃の歴史と特色
http://www.kippo.or.jp/culture/geinou/rekishi/joruri/main.html

<< 今回鑑賞作品  文楽劇場パンフより >>

5日に鑑賞する作品
◆◆第2部 (16:00開演)◆◆

●日吉丸稚桜(ひよしまるわかさのさくら)
〜戦乱が紡ぐ過酷な運命の糸〜

 本作は、木下藤吉(このしたとうきち)(木下藤吉郎、幼名日吉丸後に豊臣秀吉)が出世してゆく過程をつづり、「駒木山城中の段」は、藤吉が臣下の堀尾茂助(吉春)の案内する抜け道から、織田信長と対立する斎藤龍興が立てこもる美濃稲葉山城を攻略した逸話をもとに劇化しています。
 小田(織田)方と斎藤方との合戦が続く中、斎藤家に恩義のある鍛冶屋五郎助が、かつて百姓の倅であった旧知の仲の藤吉、そして藤吉の家臣で五郎助の娘婿にあたる茂助の二人と対面した時から、五郎助親娘の悲劇が始まるのでした・・・。
 数奇な運命に弄ばれた人びとの葛藤と決断を描き、戦乱の過酷な運命とともに、のちの加藤正清(清正)が藤吉の臣下に取り立てられるエピソードも盛り込まれています。

●桂川連理柵(かつらがわれんりのしがらみ)
〜京の商家が大騒動 心に染み入る世話物の名品〜

分別盛りの商人・長右衛門と、隣家の、娘・お半とが旅先の石部宿(滋賀県湖南市)でふとしたことから犯した過ちから始まる物語です。
窮地に追い込まれる二人の悲劇を中心に、貞淑な女房お絹、店の乗っ取りを企てる後妻親子、じっと見守る隠居の父親、そして滑稽な丁稚の登場と、京都の市井にある商家を舞台に、さまざまなドラマが展開します。とりわけ悲劇に翻弄され、死地を求めて夜の桂川沿いを歩みゆくお半の哀れにも可憐な姿、お絹と長右衛門との慈愛溢れる夫婦のやり取りは大きな感動を呼ぶことでしょう。


6日に鑑賞する作品
◆◆第1部 (11:00開演)◆◆

●競伊勢物語(はでくらべいせものがたり) 〜あふれる情趣そして哀感・・・平安王朝を描いた待望の名作〜

 平安時代の歌人で美男として知られる在原業平(ありわらのなりひら)をモデルにした人物が主人公「伊勢物語」は、その恋と波乱に満ちた生涯を描いたすぐれた歌物語として有名です。
 「競伊勢物語」はこの業平と恋仲の井筒姫が皇位継承争いに巻き込まれ、二人を救うために身代わりとなる若い男女、豆四郎・信夫(しのぶ)の犠牲を描きます。とりわけ「春日村の段」は紅涙を絞る名作として知られる場面です。かつて大和国のこの村で育ち今は大身の貴族となった紀有常(きのありつね)が、老婆小よしと焼米を煎じて昔の日々や亡き人の思い出を懐かしむ「はったい茶」のくだりは情感に満ちています。有常が井筒姫の身代わりとして自分の娘である信夫の首を討つ場面は、信夫のかき鳴らす琴の音とともに哀調あふれる中にも美しい場面です。
待望久しい名作の登場にご期待下さい。

●勧進帳(かんじんちょう)
〜勇壮にしてスケール抜群の醍醐味〜

 兄頼朝との不仲から追われる身となった源義経とその家来たち。義経は強力(荷物持ち)に、武蔵坊弁慶らは山伏に姿を変え奥州へ逃れようとしますが、加賀国安宅関(石川県小松市)では関守・富樫之介正広の厳しい眼が光っていました・・・。
主君の危機に智略と勇気をふり絞って立ち向かう弁慶と追い詰める富樫、両者の息詰まる攻防が繰り広げられます。
 能や歌舞伎でおなじみの物語、人形浄瑠璃ならではの豪快で、重厚な芝居をお楽しみ下さい。

<<文楽とは>>

文楽は世界文化遺産にも登録されている、日本の誇る伝統芸能の一つです。人形浄瑠璃文楽座というのが正式な名称ですが、通称文楽と呼ばれていますので和・倶楽部も文楽の会と称しています。

ストーリーテラーとして義太夫節を語る大夫(たゆう)、全ての情景を太棹の三味線とバチ一つで描写する三味線弾き、1体の人形を主遣い、左遣い、足遣いの3人であやつり、あたかも人間のような表情としぐさで人を魅了する人形遣い、その3者(三業)が絶妙に調和して作り出す総合芸術です。

350年ほど前に竹本義太夫と近松門左衛門という二人の天才が大阪に現れ、それから義太夫節による人形浄瑠璃は大評判となりました。竹本座創設は1684年(貞享元年)、近松作品の『曽根崎心中』が大当たりしたのが1703年(元禄16年)です。

江戸時代における時代劇が『時代物』、現代劇が『世話物』と呼ばれ、それぞれに見どころのある作品が多く、文楽が初演で評判になり次いで役者芝居である歌舞伎に移植される作品(丸本ものといいます)も多いのです。

人形に託して人間の奥底を拡大して見せてくれる作品が多く、江戸時代の日本人の忠義、義理、人情、愛憎、といった人間的葛藤をもたらす悲喜劇に涙したり、憤慨したり、感心したり、とても人形劇とは思えない内容です。

初心者はまず舞台上の人形に目が行きます。娘は本物の女性より綺麗(すみません!)ですし、侍、町人、それぞれのしぐさから当日の世相や価値観、そして今も変わらない人情が伝わってきます。

人形遣いのメイン(主遣い)は顔を出しているのに、物語が佳境に入ると、、、顔が、姿が消えてしまうのです。人形だけしか見えなくなってきます。ふと気がつくと、『あ、人間国宝の人の顔を消してしまったぁ』という事になるのですが、人形が人間になり・・・そしてその物語に入り込み・・・気がついてみると涙を流している自分がいたりするのです。

舞台右手に床(ゆか)と呼ばれる浄瑠璃を語る太夫と三味線弾きが座る場所があります。くるりと回って出てくるので「盆」と言われたりします。

何といっても文楽は太夫が中心、人形セミナーで桐竹勘十郎さんが「太夫がへたくそだと人形は滅茶苦茶になります・・・」とおっしゃっていましたが、それだけ重要な中心人物です。太夫の張り切りようは物凄く、汗をだらだら流して、情景を、1人何人もの登場人物の台詞を語り分けます。

その横で静かに座っているように見える三味線、これは決して伴奏ではありません。太棹の三味線(三味線には太棹、中棹、細棹という3つの大きさがあります)を駆使して、音楽というより情景を奏でます。そして、時に太夫をリードする役割もします。

そのような三者が繰り広げる人間ドラマが文楽です。文楽を知るには多くの書籍やサイトがありますが、毎回のセミナーで皆さんが口をそろえておっしゃる事があります。 「文楽は娯楽です。まずは楽しんで下さい。」

そうです、まずは楽しみましょう。但し、ちょっとしたルールを知り、工夫をした方がより楽しめることの事実です。決してオタクにならず、自分が楽しむための学習の場、初心者同士が語り合える場として、和・倶楽部・文楽編を企画しています。

<実施概要>

和・倶楽部 大阪文楽公演観劇会
●日時
4月5日(土)
15:00 セミナー(内容調整中)
16:00 文楽公演鑑賞
日吉丸稚桜
 駒木山城中の段
桂川連理柵
 石部宿屋の段
 六角堂の段
 帯屋の段
 道行朧の桂川
20:20 終演・解散
終演後、技芸員の方との夕食会(希望者のみ、別会費)


4月6日(日)
10:00 舞台&楽屋見学
11:00 文楽公演鑑賞
競伊勢物語
 玉水渕の段
 春日村の段
勧進帳
15:25 終演・解散

●会費
・4月5日〜6日 2日間通しで文楽参加の方
 ギリークラブ会員、14,000円 ビジター17,000円
・1日のみ参加の方 ギリークラブ会員、7,000円 ビジター 9,000円
 ※会費に含まれるもの。
 (観劇チケット代、プログラム代、セミナー謝礼分担金など)

●募集人数:10名を想定 最大15名で実施
●会場 国立文楽劇場 大阪市中央区日本橋1-12-10 06-6212-5746

<和・倶楽部>

「日本人に生まれたことを喜びたい。」 それが『和・倶楽部』の考えです。 多くの方が自国の文化に直接触れ、自らの感性を研ぎ澄ませると共にビジネスに、役立てて頂きたいと思っています。気になっていてもなかなか自ら手配して見に行くことがおっくう、日本文化とはそういうものでありませんか?

同じく日本文化初心者の渡辺が、皆様に成り代わってこういう機会をアレンジいたしますので、どうぞお気楽に参加して下さい。もちろんお一人でも結構です。ご一緒に体験しませんか?こんなに素晴らしい事が日本にはあります。国立劇場さんはじめ、色々な方が我々の活動に注目し協力していただいています。

和・倶楽部と称していますが、ギリークラブ活動の一環、そしてギリークラブは決して無理に入会されなくて結構ですし、初めての方はまずはビジターでのご参加をお勧めします。その後継続参加したいと思われた時にご入会という手順で考えていますので、決して無理をなさいませんように。もちろん、ずっとビジターでも結構です。(但しメンバー優先になることだけはご理解ください。)