<GILLIE>株式会社ギリー
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「曽根崎心中」文楽観劇&交流会

<ご案内>

大阪文楽劇場での開催、今年最後の会になりました。いろいろやりたい事があったのですが、ちょっとバタバタして遅れてしまいましたので、『曽根崎心中』観劇&交流会、そして舞台見学会とします。

大阪での文楽観賞ですが、基本は超初心者向け、素朴な疑問に何でもお答えするのが和・倶楽部の基本です。初めての方も心配要りません。

今回演目の内、特に観たいのが有名な『曽根崎心中』です。名前は聞いたことがあると思いますが、大坂曽根崎新地で実際に起きた心中事件を題材に、近松門左衛門(東洋のシェイクスピアと言われているんですね)が、書き上げた、世話物と呼ばれるジャンルの先駆けとなった作品です。

昨年亡くなった人間国宝の人形遣い吉田玉男氏がこの作品の復活に、多大な貢献をされ、かつ彼のはまり役でした。二人が心中を決意する有名な場面の考案もされたそうです。それが今回の和・倶楽部の目玉です。

まずは心中の舞台となった曽根崎に行きます。通称お初天神を参詣しましょう。もちろん昔の風情はありませんが、なんと行っても現地です。気持ちを“曽根崎”にしてから、文楽劇場に向います。

そして『曽根崎心中』を観劇後、主役の徳兵衛を語る、竹本文字久大夫さんにお話を聞きながらの食事会です。あの場面は? 二人の心理状態は?なども聞きながら・・・でも、楽しくお酒を頂戴したいと思います。

翌日朝は舞台見学、人形使い吉田幸助氏の案内で、『近江源氏先陣館』開演直前の舞台を見ましょう。時代物の作品ですから、勇壮な雰囲気が見られると思います。

舞台から見る客席、というものまた一興です。よく見えるのですよ、これが。(寝ているとちゃんとわかってしまいそうですね)

そして日曜の観劇も注目作品です。『近江源氏先陣館』に引き続いての『艶容女舞衣』これは何回観ても素晴らしい、というか、“なんで!?”という内容ですが、お園のカタリ、聞きどころです!

そんな2日間、文楽でご一緒しませんか?文楽は単なる人形劇ではありません。小さな劇場で太夫の義太夫節を聞きながら作品に没頭する、全ての情景をばちで表現する三味線、三人で一体の人形を操る人形遣い、多くの人が一つの作品の完成に参加している、日本の芸能です。

ここ数年、文楽の方々とお付き合いさせていただき、有難いことにとても懇意にさせて頂いておりますので、今回のような無理も聞いて頂き、充実したギリークラブが出来ます。

舞台見学、前回もさせて頂きましたが、本当に面白いです。舞台がどのように作られているかわかると、本公演の見方も変ります。そして作品の内容が、益々理解できて充実した時間になります。

特に関西在住で、ご覧になったことのない方、長く観て居ない方は、ぜひこの機会に参加され、同じ体験をされた良いお仲間にも出会って下さい。ギリークラブは人と人が出会う場、交流会ですので、この場で同好の方との良い関係が出来ることを願っています。

東京では舞台見学はなかなか出来ないといわれています。この貴重なチャンスをどうぞご活用下さい。奮ってのご参加お待ちしています。

<参考サイト>

●日本芸術文化振興会(国立劇場)
http://www.ntj.jac.go.jp/
●国立文楽劇場
http://www.ntj.jac.go.jp/bunraku/index.html
●文楽協会
http://www.bunraku.or.jp/japanese.html
●人形浄瑠璃 文楽
http://www.lares.dti.ne.jp/~bunraku/index.html
●文楽への誘い
http://www2.ntj.jac.go.jp/unesco/bunraku/jp/
●文化デジタルライブラリー(文楽)
http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/
●BUNRAKU MOJIHISADAYU'sPAGE(竹本文字久大夫)
http://www002.upp.so-net.ne.jp/bunraku/c1.htm
●Sakiho.Com(豊竹咲浦大夫)
http://www.sakiho.com/Japanese/
●あやつられ文楽鑑賞(三浦しをんさんのエッセー)
http://www.poplarbeech.com/bunraku/bunraku_040501.html
●関西の伝統芸能の歴史 人形浄瑠璃の歴史と特色
http://www.kippo.or.jp/culture/geinou/rekishi/joruri/main.html

<実施概要>

●ギリークラブ 「曽根崎心中」 文楽観劇&交流会
●日時
11月10日(土)
15:00 お初天神参詣(現地集合・参加自由)
 心中の舞台となった曽根崎の露天神社、通称お初天神に行きます。
当時の面影はありませんが、恋の成就を願う多くの人が訪れている神社ですし、なんと行っても現地です。舞台を見る直前の曽根崎訪問をご一緒しましょう。その後大坂文楽劇場へ移動

16:30 文楽公演開始
・源平布引滝(げんぺいぬのひきのたき)
  音羽山の段、松波琵琶の段、紅葉山の段
・曽根崎心中(そねざきしんじゅう)
  生玉社前の段、天満屋の段、天神森の段
20:30 終演予定

21:00 曽根崎心中を楽しむ食事会(ゲスト:竹本文字久大夫氏)
 曽根崎心中で徳兵衛を語っている文字久大夫さんに、観劇直後にお話を伺いながら食事をします。(会費は現地で集金します)
23:00 終了・解散

11月11日(日)
10:00 舞台・楽屋見学(案内・人形遣い吉田幸助氏)
11:00 文楽公演開始
・近江源氏先陣館(おうみげんじせんじんやかた) 
  和田兵衛上使の段、盛綱陣屋の段
・艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)
  酒屋の段
・面売り(めんうり)
16:30 終演予定 解散

※このページの最後に公演内容があります。

●会費
11月10日〜11日 2日間通しで参加の方
ギリークラブ会員、15,000円 ビジター17,000円
1日のみ参加の方 ギリークラブ会員、8,000円 ビジター9,000円
※会費に含まれるもの。
(観劇チケット代、プログラム、セミナー謝礼分担金など)
※10日の夕食会会費は別途です。
●募集人数:10名を想定 最大20名で実施
●会場 国立文楽劇場 大阪市中央区日本橋1-12-10 06-6212-5746

<< 今回鑑賞作品  文楽劇場パンフより >>

11日に鑑賞する作品
◆◆第2部 (16:30開演)◆◆

●源平布引滝(げんぺいぬのひきのたき)
音羽山の段、松波琵琶の段、紅葉山の段

 平家全盛の時代、雪辱を期す源氏方の多田蔵人行綱(ただくろうゆきつな)は、非業の死を遂げた検校(けんぎょう)になりすまし、後白河法皇が押し込められている鳥羽離宮に潜伏しています。しかし、そんな行綱の前に引き出されたのは、折檻される娘の小桜。行綱は素性を悟られまいと、乱れる心を殺して琵琶を奏でるのですが・・・
 錦秋の離宮に、権勢に立ち向かう勇士・行綱の苦闘する姿は、琵琶の響きとともに 皆様の心に深く刻まれることでしょう。

●曽根崎心中(そねざきしんじゅう)
生玉社前の段、天満屋の段、天神森の段

 曽根崎新地の露天神社で手代の徳兵衛と遊女のお初が心中した事件を近松門左衛門が脚色した極めつけの世話浄瑠璃です。初演(1703)後程なく上演が途絶えましたが、近代に復活の機運が高まり、昭和30年(1955年)に上演されるや、文楽を代表する人気演目になりました。
 玉男はその復活初演時に徳兵衛役に抜擢され、復活成功の立役者となり、自身の出世作ともなりました。以降たゆまぬ工夫を重ね、生涯に1136回を数える上演回数が示すように、名人玉男の代名詞ともいえる作品です。

11月11日(日)鑑賞作品
◆◆第1部 (11:00開演)◆◆

●近江源氏先陣館(おうみげんじせんじんやかた)
 和田兵衛上使の段、盛綱陣屋の段

 佐々木盛綱と高綱は、兄弟でありながら敵味方に分かれ戦う事になってしまいました。戦闘の中、高綱の子小四郎が捕虜になり盛綱の陣屋に連れられて来ます。盛綱は有利な戦況を指揮する一方で、窮地に立つ弟高綱の心境を思いやり、ひとり思案にくれます。やがて意を決した盛綱は老母・微妙(みみょう)に対し、密かに策を打ち明けるのでした。
 佐々木盛綱は玉男の当たり役の一つで、智将らしい颯爽とした姿の中に、武士道と肉親の情の間に葛藤する陰影をたたえ、端正さと深い心理描写でその至芸を発揮しました。

●艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)
 酒屋の段

 大坂上塩町(大阪市天王寺区)の酒屋・茜屋半七は、芸人である三勝と深くなじみ、妻のお園を置いて出奔、殺人の咎まで負ってしまいました。二人の間に生まれた赤子を預けられた茜屋では、黄昏の中に嘆きの声が響きます。「今頃は半七様・・・」で広く知られたお園のクドキを始め、半七の身を案じる人々の思いが心を打つ名作です。
<お園のクドキ>
「今頃は半七様どこにどうしてござらうぞ。今更返らぬことながら、私といふ者ないならば、舅御様もお通に免じ、子までなしたる三勝殿を、とくにも呼び入れさしやんしたら、半七様の身持も直り御勘当もあるまいに、思へば/\この園が、去年の秋の煩ひに、いつそ死んでしまうたら、かうした難儀は出来まいもの。お気に入らぬと知りながら、未練な私が輪廻ゆゑ。添ひ臥しは叶はずともお傍にゐたいと辛抱して、これまでゐたのがお身の仇。今の思ひにくらぶれば、一年前にこの園が死ぬる心がエヽマつかなんだ。堪へてたべ半七様、私やこのやうに思うてゐる」
●面売り(めんうり)

 面白おかしく言い立てるおしゃべり案山子の軽口に合わせ、面売り娘が次々に面を取り替えながら踊ります。娘と案山子の芸尽くしが楽しい一幕です。