<GILLIE>株式会社ギリー
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GILLIE CLUB


『社会人のための文楽鑑賞教室』

<ご案内>

ギリークラブの中で日本文化に関するものを“和・倶楽部”と称しています。
日本人に生まれたことを喜びたい。それが“和・倶楽部”の考えです。


毎回大好評の文楽鑑賞会、12月の東京公演&セミナーは既に案内していますが、12月16日(土)に行います。演目は『義経千本桜』です。
http://www.ntj.jac.go.jp/
cgi-bin/pre/performance_img.cgi?img=911_1.jpg


そして、その前日になりますが、社会人のための文楽鑑賞教室があります。
これは国立劇場のプログラムで毎年12月に行っているものですが、文楽初心者のために、小作品と舞台上での解説という内容で、文楽初心者の方には大変分かり易い公演です。

今回、ちょっと席を押さえました。
それと今回の演目が良いのです。『伊達娘恋緋鹿子』(だてむすめこいのひがこ)
火の見櫓の段、これは有名な八百屋お七の話で、人形が櫓を登るという見せ場があります。

またもう一つの演目は『恋女房染分手綱』(こいにょうぼうそめわけたづな)
道中双六の段、重の井子別れの段、これは有名な話で、また文楽作品としても必見の名場面です。
こういう機会に見ておかれると良いと思い、ご案内いたします。

ストーリーはこのページの後の方に書いておきます。
古典作品は筋が決まっていますから、それを知る事が楽しむ第一歩です。

今回は夜間公演で、翌日は和・倶楽部ですので、鑑賞のみとしたいと思います。
一応、会員様優先、16日の和・倶楽部参加者優先ということでお受けしますが、余裕があればご希望の方にお分けしたいと思います。どうぞお早めにお申し込み下さい。

<実施概要>

●社会人のための文楽鑑賞教室
●日時 12月15日(金)19時00分開演 21時30分終了予定
 『伊達娘恋緋鹿子』 火の見櫓の段
  文楽の楽しみ 義太夫節について/人形の遣い方
 『恋女房染分手綱』 道中双六の段、重の井子別れの段

(チラシがここにあります)
http://www.ntj.jac.go.jp/cgi-bin/pre/performance_img.cgi?img=97_3.jpg
http://www.ntj.jac.go.jp/cgi-bin/pre/performance_img.cgi?img=97_4.jpg

●会費 ギリークラブ会員:3600円/ビジター:4,000円
 会費に含まれるもの:観劇チケット、プログラム代
●募集人数:10名限定。(ギリークラブ会員優先です。)
●会場 国立劇場小劇場(半蔵門)
(国立劇場への行き方)
http://www.ntj.jac.go.jp/gekijo/kokuritsu/index.html#access


【申込みフォーム】 (不参加の場合は返信不要です)
ギリークラブ事務局 渡辺幸裕行き
●12月15日 和・倶楽部 社会人のための文楽鑑賞教室に 参加
ご氏名:
電子メールアドレス:
携帯電話番号:          (←当日連絡用です。必ずご記入下さい)
携帯メールアドレス:       (←当日連絡用です。必ずご記入下さい)
○同伴者 無し 有り(     様) ←何れか選んで下さい。
○ギリークラブ入会状況(既会員・今回入会・ビジター参加)←何れか選んで下さい。

※分からない場合はお問い合わせ下さい。

< 作品のあらすじ >

<伊達娘恋緋鹿子(だてむすめこいのひがのこ)>

八百屋の娘お七は、大火に類焼し避難先で吉三郎と恋仲になってしまいます。店の再建がなって別れた後も、吉三郎への思いはつのるばかりです。吉三郎は大事な剣を紛失し今宵限りの命、こっそりお七に別れを告げに来ます。下女のお杉が吉三郎を縁の下に隠すと、上の座敷では借金のため萬屋武兵衛に嫁いでくれと、お七の両親が娘を説得しています。

吉三郎が立ち去った後、残された書置から恋人の危急を知ったお七は、彼の命を助けるため、天国の剣を武兵衛のもとから盗み出そうと決意します。江戸の町では九つの鐘を合図に木戸が閉められ、以後の通行は禁止されてますが、たとえ剣が手に入ってもそれでは吉三郎に渡すことができないと思ったお七は、火刑を覚悟で火事でもないのに火の見櫓の半鐘を打って木戸を開かせました。その隙にお杉が天国の剣を盗み出して、吉三郎のもとへ届けるのでした。

<恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな)>

由留木(ゆるぎ)家の息女調姫(しらべひめ)は、関東へ下り入間家への嫁入りになりますが、まだ幼い姫は父母と別れて東国へ下りたくなく、出立間際に「いやじゃ」と言い出します。そこで姫の機嫌を直すために玄関から呼び込まれたのが、自然生(じねんじょ)の三吉と呼ばれる子供の馬子。三吉の話から姫は東国へ興味を持ち、出立する気になります。

三吉に褒美を与えようとした乳人重の井は三吉こそ、別れた夫伊達与作との間にできた一子与之助であることを知ります。かつて調姫の母に仕える腰元だった重の井は、同じ家中の伊達与作と不義密通。お家の御法度を犯した罪で二人とも死罪になるところを、重の井の父定之進が切腹して愁訴し、調姫の母が重の井と同時に出産して乳人が必要という訴えによって与作は追放、重の井は乳人になったのでした。そうした事情がある以上、三吉と母子と名乗ることはできません。もし乳人に馬子の子がいるとなれば、調姫の縁談にもひびきかねません。この結婚はあくまで政略結婚ですから、不調となってはお家の存続にも関わります。重の井は泣く泣く三吉を追い返し、調姫とともに東へと旅立って行くのでした。

< 文楽とは >

文楽は世界文化遺産にも登録されている、日本の誇る伝統芸能の一つです。
人形浄瑠璃文楽座というのが正式な名称ですが、通称文楽と呼ばれていますので和・倶楽部も文楽の会と称しています。

ストーリーテラーとして義太夫節を語る大夫(たゆう)、全ての情景を太棹の三味線とバチ一つで描写する三味線弾き、1体の人形を主遣い、左遣い、足遣いの3人であやつり、あたかも人間のような表情としぐさで人を魅了する人形遣い、その3者(三業)が絶妙に調和して作り出す総合芸術です。

350年ほど前に竹本義太夫と近松門左衛門という二人の天才が大阪に現れ(竹本座創設は1684年(貞享元年)、近松作品の『曽根崎心中』が大当たりしたのが1703年(元禄16年)です。

江戸時代における時代劇が『時代物』、現代劇が『世話物』と呼ばれ、それぞれに見どころのある作品が多く、文楽が初演で評判になり次いで役者芝居である歌舞伎に移植されるほど作品(狂言と呼びます)も多いのです。

人形に託して人間の奥底を拡大して見せてくれる作品が多く、江戸時代の日本人の忠義、義理、人情、愛憎、といった人間的葛藤をもたらす悲喜劇に涙したり、憤慨したり、感心したり、とても人形劇とは思えない内容です。

初心者はまず舞台上の人形に目が行きます。娘は本物の女性より綺麗(すみません!)ですし、侍、町人、それぞれのしぐさから当日の世相や価値観、そして今も変わらない人情が伝わってきます。

人形遣いのメイン(主遣い)は顔を出しているのに、物語が佳境に入ると、、、
顔が、姿が消えてしまうのです。人形だけしか見えなくなってきます。ふと気がつくと、『あ、人間国宝の人の顔を消してしまったぁ』という事になるのですが、人形が人間になり・・・そしてその物語に入り込み・・・気がついてみると涙を流している自分がいたりするのです。

舞台右手に床(ゆか)と呼ばれる浄瑠璃を語る太夫と三味線弾きが座る場所があります。くるりと回って出てくるので「盆」と言われたりします。

何といっても文楽は太夫が中心、人形セミナーで桐竹勘十郎さんが「太夫がへたくそだと人形は滅茶苦茶になります・・・」とおっしゃっていましたが、それだけ重要な中心人物です。太夫の張り切りようは物凄く、汗をだらだら流して、情景を、1人何人もの登場人物の台詞を語り分けます。

その横で静かに座っているように見える三味線、これは決して伴奏ではありません。太棹の三味線(三味線には太棹、中棹、細棹という3つの大きさがあります)を駆使して、音楽というより情景を奏でます。そして、時に太夫をリードする役割もします。

そのような三者が繰り広げる人間ドラマが文楽です。文楽を知るには多くの書籍やサイトがありますが、毎回のセミナーで皆さんが口をそろえておっしゃる事があります。

「文楽は娯楽です。まずは楽しんで下さい。」

そうです、まずは楽しみましょう。
但し、あるちょっとしたルールを知り、工夫をした方がより楽しめることの事実です。決してオタクにならず、自分が楽しむための学習の場、初心者同士が語り合える場として、和・倶楽部・文楽編を企画しています。

『和・倶楽部』

「日本人に生まれたことを喜びたい。」 それが『和・倶楽部』の考えです。
多くの方が自国の文化に直接触れ、自らの感性を研ぎ澄ませると共にビジネスに、役立てて頂きたいと思っています。気になっていてもなかなか自ら手配して見に行くことがおっくう、日本文化とはそういうものでありませんか?

同じく日本文化初心者の渡辺が、皆様に成り代わってこういう機会をアレンジいたしますので、どうぞお気楽に参加して下さい。もちろんお一人でも結構です。ご一緒に体験しませんか?こんなに素晴らしい事が日本にはあります。国立劇場さんはじめ、色々な方が我々の活動に注目し協力していただいています。

和・倶楽部と称していますが、ギリークラブ活動の一環、そしてギリークラブは決して無理に入会されなくて結構ですし、初めての方はまずはビジターでのご参加をお勧めします。
その後継続参加したいと思われた時にご入会という手順で考えていますので、決して無理をなさいませんように。もちろん、ずっとビジターでも結構です。(但し、参加はメンバー優先になることだけはご理解ください。)