<GILLIE>株式会社ギリー
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GILLIE CLUB
『めざましテレビ OL視聴率60%の理由』

<ご報告>

五十嵐英次氏
今回のギリークラブは角川書店『ChouChou』編集長の滝本さんと一緒に企画しました。
以下はギリー隊メンバー小林由佳のレポートです。

6月22日、丸ビル・ROOM5にて、フジテレビ『めざましテレビ』の五十嵐英次チーフプロデューサーをお招きしたセミナーが開催されました。


折りしも台風6号が日本を横断した夜。東京も午後から雨風が荒れ狂う大嵐。集まった参加者に、「実は、番組スタッフからは、“いがらし”ではなく、“ごじゅうあらし”と呼ばれていまして・・・ハワイで中継した時にも嵐になって・・・」と言う五十嵐さん。今年3月末、『めざましテレビ』は競合『ズームイン!! SUPER』(NTV)を視聴率で抜いており、開催前週の金曜日にも13.3%という最高記録を獲得したというタイミングでの開催でした。なるほど、朝の情報番組業界でも嵐を巻き起こしています。

滝本志野さん
司会を務めていただいたのは、『ChouChou』編集長の滝本志野さん。今回、『めざましテレビ』のセミナーが実現するその発端となったのが、『ChouChou』の読者アンケートです。“平日の朝8時台までの番組でよく見るのは?”という問いに、58.5%のOL層が支持したのが、『めざましテレビ』だったのです。南仏プロヴァンスをイメージしたというセットも、若い世代には親しみやすい情報番組です。
滝本さんからは、まずこのアンケートの詳細についてご紹介がありました。
ちなみに、アンケート結果の概要は以下のとおりです。


Q、平日の朝8時台までの番組でよく見るのは? 回答者は就業者(OL)360人。

1位めざましテレビ(FNS)
2位はなまるマーケット(TBS)
3位ズームイン!! SUPER(NTV)
4位とくダネ!(FNS)

同じ質問に対する主婦層の回答も、1位は『めざましテレビ』だったそうです。
回答者がこの番組を選ぶ理由には、

ニュースのバランスの良さ/トレンド情報(が充実)/海外情報(が充実)/司会・大塚さんのキャラクター、アナウンサーとしての能力の高さ他 ※カッコは当報告書の補足  などがあげられています。

五十嵐さん曰く「『ズームイン!! SUPER』は50代以上の高い年齢層からも視聴者を獲得していますが、『めざましテレビ』は逆に10代〜30代の若い世代からの支持を得ています。放送開始当初(94年)は、『ズームイン朝!!(現ズームイン!! SUPER)』と同じ視聴者層を獲得しないと勝てないと考えていましたが、『めざましテレビ』の持つイメージと、高い年齢層の求めてるものが合わないと思ったんです。そこで、若い視聴者獲得を意識した番組に構成しました」。

・・この戦略は、瞬く間に効果を発揮したようです。報道ニュースはもちろん、充実したバラエティ、エンターテインメントの情報コーナーは、学校や職場での“おしゃべりの素”を提供してくれます。特にOL層から人気を集めている『早耳トレンド』、新鋭アーティストをいち早くキャッチしている音楽情報コーナー・・・

「トレンドも音楽も、ただ単に新しいというだけでなく、報道番組というスタンスから見て伝えるべき情報を選びます」と五十嵐さん。「この番組の制作スタッフは、報道、スポーツ、バラエティ、ワイドショー各分野から集められています。だから、報道のスタッフだけでは生まれなかったであろう、『占い』のコーナーも、バラエティ出身のスタッフの発案で実現しました。

この時間帯の情報番組に占いのソフトを導入したのは、『めざましテレビ』が最初なんです。スタート当初は、社内でもその日の運勢が悪かった人から“朝から気分が悪い”なんてグチられましたが(笑)」。司会の滝本さんも、「占いをカウントダウン(『今日の占いカウントダウン』)するようになったのも、この番組が初めてですよね?」とひと言。今でこそ朝の番組には必要不可欠な占いコーナーですが、『めざましテレビ』に他局が追随していたとは! たまたま見た占いの結果が悪いと、急いでチャンネルを変えて他局の占いをチェックするというOLの話もよく聞きます。

そして、10年間様々な工夫や努力をしながら、このような人気番組に成長してきた『めざましテレビ』が、今年4月に番組構成をリニューアルしました。

放映開始後メキメキと視聴率を上げる『めざましテレビ』から視聴者を奪回(?)すべく、同時間帯に放映される他局の番組は『めざましテレビ』のタイムスケジュールを意識した構成になりつつありました。そこで・・・

「放映開始10周年を機に、一大リニューアルを図ったんです。たとえば、芸能ニュースが始まる時間帯を他局より早めました。皆さんから見れば、同じ時間内で構成を変えるなんて簡単そうに見えるかもしれませんが、ひとつの番組の中でも、報道ニュースはFNN、それ以外はFNSと製作の管轄が違うので根回しも大変です。

それから、CMがどこに入るかということも大事です」。朝の情報番組は視聴率が高いため、提供会社にとってもCM枠は争奪戦になります。しかし視聴者にとってのCMは、“チャンネルの替え時”でもあるのが現状。そこで五十嵐さんが選んだのが、『早耳トレンド』→『ワールドキャラバン』→『トロと旅する』→『きょうのわんこ』・・・というような“息抜き”企画の流れだったのです。

「CMを外すことで、欲しい視聴者層を獲得したかった。この流れは『めざましテレビ』独自のものです。今までは、『トロと旅する』→CM、『きょうのわんこ』→CMという流れだったんですが、リニューアル後は『トロと旅する』と『きょうのわんこ』がCM的要素になっています。OLには人気のあるコーナーです」(と書いている私も『わんこ』の大ファン)。

7時前後には視聴率がさらに上がってくるため、“若い世代に早く見て欲しい”という願いを込めて芸能ニュースや『早耳トレンド』を組み込んでいるそうです。この『早耳トレンドナンバーワン』のコーナーには、情報誌『ChouChou』の編集長滝本さんも興味津々。

「月2回刊の雑誌ではグッズ特集はこのようにやっているのですがテレビではどのような工夫をしているのですか?」という質問に、五十嵐さんは「最近のOL層にとって女性に指示のあるモデルを起用しています。ネタ元は雑誌が多いのですが、タイムリーな情報提供はテレビの持っている機動力を大いに活用します。
そして視聴者のたとえば予定していた梅雨入り対策グッズ特集を、梅雨入り前で快晴の朝には放送しないで、梅雨に入ったばかりで雨の日にやるとか、週末の天気予報が良いときには、週半ばで水着を扱ったり。マス(大衆)の購買に即リンクできるというタイミングを、いちばん気にしていますね」と答えてくれました。


さらに、7時台が子供たちがテレビを見始める時間帯であることも、番組制作サイドとしては無視できません。「子供って正直なもので、面白くないとすぐチャンネルを変えてしまいますから、家庭でチャンネル権を持つ彼らを意識して、『目覚まし調査隊(視聴者である子供たちから寄せられる日常の疑問を調査、レポートするコーナー)』も入れています。視聴者の朝の生理を考えつつ、他局の企画の流れを意識した構成です」。

確かに、この時間帯の情報番組の中で、企画ごとに独自の演出をする『めざましテレビ』は出色。色々なニュースを扱いながらも画面は横一列に並ぶキャスター陣がメインとなる他局と違って、さまざまなVTRを駆使している様子からは、情報を丁寧に扱う姿勢が伝わってきます。

「自分が伝えたいものをきちんと伝えることが使命だと考えています。でも、だからと言って入ってきた情報を残らず出していいわけではない。たとえば夜の番組によくある“事件の衝撃映像“みたいなものも、たとえ鮮度のあるニュースだとしても、一日の始まりに流すべき映像ではない。」

「映像やニュースの内容だけでなく、番組内で使う音楽も大切です。番組が始まる5時25分から終了の8時までの間で、音の大小や曲のテンポを変えていますが、これは、起きぬけの寝ぼけた頭、朝の支度をしながら見ているであろう時間帯など、見ている人の”朝の生理“を考慮しているからです」。ちなみに、『めざましテレビ』に似合う音楽は、弦楽器や鍵盤系の音がいいと考えているそうです。

「『めざましテレビ』はこういう番組には珍しく、毎年テーマを決めたり主題歌を変えてるそうですね?」という滝本さんの問いかけに、「デュエットソングのCD化やトロなどキャラクターグッズの販売などは、テレビでは見えないものですが、“世代をつなぐプロジェクト”として重要視しています」と五十嵐さん。番組に関連したグッズやCD製作に力を入れているのも、『めざましテレビ』ならではです。

「番組全体のテーマは、たとえば2002年は“人にやさしい めざましテレビ”、2003年は“心をつなぐ めざましテレビ”、2004年は“世代をつなぎ次代をつくる めざましテレビ”などです。この番組は、家族で見ている番組だと思っています。今の家族って、朝の時間くらいしか揃わないじゃないですか。だから一家で揃って番組を見ながら、一緒に笑ったり怒ったり・・・家族が共感しあえることに貢献できれば最高だと思っています。

実際、キャスティングも司会の大塚氏を父に、兄の軽部氏、娘たち・・・と一家のような構成にしています。現場でも、番組が終わった後は皆で食事をしながら反省会をして解散、という家族的なスタイルですし・・・。“朝から元気”という番組のコンセプトをスタッフ全員が意識して、自分が元気じゃないと人を元気にすることはできない、というスタンスを大切にしています」。

今回のセミナーには、五十嵐さんから大変貴重な資料が“参考”として参加者に配布されました。セミナー後には全員から回収されましたが、その内容の重要度は、五十嵐さんが回収の様子を心配そうに見ていたほど、です。これぞこのセミナーの醍醐味。

五十嵐さんが路頭に迷わぬよう(?)一応この報告ではその資料に関することには触れていませんが、アレが閲覧できた参加者の皆さん、翌日から朝のテレビを見る目も変わったことでしょう。ここに書けなかった裏話も、実に興味深いものでした。

最後に、朝早い番組を休むことなく統括する五十嵐さんに、その健康法を伺ってみました。
「いやー、特にしてないなぁ。・・・僕ね、日本酒が大好きなんです(←いきなり)。で、この仕事が始まる前は連日飲むこともありましたが、今はメリハリつけてます。飲みに連れ出す仲間も、深夜から泊り込みで番組の準備をする連中は誘わないようにしてます」。

・・・なんだか誘ってもらえない業務のスタッフが可哀想になってしまうほど、フレキシブルでバイタリティ溢れる五十嵐さん。番組スタッフは100人近くいらっしゃるようですが、この大所帯をまとめるオーラの強さが、ちょっとワル風なメガネからも漂っていました・・・。



<ご案内>

今回はシュシュ編集長の滝本さんと一緒に企画した会です。

シュシュ読者に、「平日の朝8時台までの番組でよく見るのは?」というアンケートをとったところ、OL層ではなんと58.5%が「めざましテレビ」と回答しました。
(ちなみに2位は「はなまる」で26%)

そこで、OL層の支持を集めている理由は何なのか、を中心に、めざましテレビの制作の工夫をお聞きしたいと思います。

○シュシュ読者OLのアンケートデータ公開
○「めざましテレビ」ある日のタイムテーブル公開
○視聴OLに聞いた、めざましの好きなところ・改善してほしいところ
○こうしてOLの圧倒的支持を得るに至った、「めざまし」試行錯誤の変遷
○朝ワイド必勝策とは何か?

などの内容を予定しています。
五十嵐チーフプロデューサーに直撃インタビュー、ご期待下さい。

「めざましテレビ」は10年目にして、朝のトップ番組に躍進しました。
特に若い人に圧倒的な指示を得ており、朝の忙しい時間帯の時計代わりの情報番組として、確実に日本人のスタート時間に一緒に存在している番組です。

その制作当事者である五十嵐チーフプロデューサーに直接お話を伺える場です。
またシュシュ読者のアンケート結果など、OLの朝番組の視聴態度や情報収集方法なども注目で、大変興味ある内容になると思います。

公開ヒアリングが終わった後はギリークラブの特徴である交流会です。
参加者同士、五十嵐CPを、滝本編集長を囲んで、活発な交流をしてください。
この場での素晴らしい出会いで、また何かが生まれることを期待しています。


(参考サイト)
○めざましテレビ
http://www.fujitv.co.jp/b_hp/mezatv/index.html

○シュシュ
http://www.chouchoupark.com/east/
http://www.chouchou.jp/



<実施概要>

●テーマ:『めざましテレビ OL視聴率60%の理由』

●ゲスト:五十嵐英次氏(フジテレビ めざましテレビ チーフプロデューサー)
     滝本志野氏(角川書店シュシュ編集長)

●日時 :6月21日(月)18:30〜21:00
18:00 受付開始
18:30 公開ヒアリング開始
20:00 交流会開始
21:00 終了

●場所 :東京駅前 丸ビル8階 ROOM5

●会費 :ギリークラブ会員:8,000円(当日入会可)/ビジター:10,000円
※当日入会も受け付けます。その場合は終身登録手数料10000円、2004年度通信費5000円を加えてお支払い下さい。
※ビジターの方は、メンバー同伴、もしくは紹介が必要です。詳しくは事務局渡辺幸裕までお問い合わせ下さい。

●人数:30名(メンバー優先、先着順)

※準備の都合上6月14日以降のキャンセルは会費をご負担頂きます。ご了解下さい。
お申し込みは右記まで → g-club@gillie.co.jp
この機会にギリークラブへの入会ご検討の方はどうぞご連絡ください。 →メンバーになるには


※ご興味がありそうなお知り合いの方にこの会をご案内下さい。本当に興味がある方が集まる会にしたいと思っています。

※当日になってのご欠席は会費をご負担頂きます。ご了解下さい。

※当日の写真をサイトに掲載します。困る方は事前にお申し出下さい。