<GILLIE>株式会社ギリー
ギリークラブ
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GILLIE CLUB
メンタルケアテーマ・ミニセミナー『健康に暮らす為のメンタルケア』

<ご報告>

今回のギリークラブ、テーマが「メンタル・ケア」、ゲストが現役精神科医、人数が10名限定という事で、いつもとは全く異なる雰囲気で行いました。

若手で現役バリバリの臨床精神科医 最上悠氏からのお話の骨子は以下の通りでした。

《精神科とは》

神経内科では、脳梗塞、パーキンソン病などの身体が動かなくなってうつ病を併発するようなものを診ます。カウンセラーは、いわゆる精神療法(カウンセリング)ですが、保険不適応で法的な責任は負いません。
心療内科と精神科・神経科はほとんど同じなのですが、前者は「心と身体の両方を診る」というもので、イメージが良く通いやすいけれど中途半端になりがちとも言われます。後者は精神療法と薬物療法による治療ですが、通いにくいイメージがあります。
これらの医療機関で診るのは、精神障害、心身症、せん妄、痴呆、職場・学校のメンタルケア、発達障害、人格障害などです。精神疾患には、分裂病、気分障害(うつ病、躁うつ病、不安障害、摂食障害などがあげられます。

《うつ病の疫学》

一生に一度、重いうつ病を経験する人は女性で4〜10人にひとり、男性で5〜20人にひとりと言われています。今、この瞬間人口の10〜15%がなんらかのうつ病と診断される状態です。70〜90年代の調査によると、世界中でうつ病の患者は増えています。社会的・文化的要因の影響が大きいので、社会が文明化・複雑化するにしたがってうつ病患者は増えると言われています。うつ病患者の約4割は、半年〜一年で自然に治ってしまいます。けれども治療を受けないことで、自殺、人生への悪影響(失業、不登校・欠勤、離婚、物質乱用など)、身体疾患の悪化などを招いてしまうこともあります。やはりうつ病は治療をしたほうが良いでしょう。また、うつ状態が良くなかったからとすぐ治療をやめてしまうと、再発の危険があります。

《うつ病はどんな病気か?》

うつ病の症状は多彩です。憂うつじゃないからうつ病じゃない、というわけではないのです。
  1. 認知系の異常(憂うつ、不安、幻覚・妄想、集中力の低下など)
  2. 自律神経系(不眠・過眠、拒食・過食など)
  3. 衝動性の異常(自殺・殺人、自傷・暴力、アルコール・薬物中毒など)
  4. 行動障害(意欲低下、喜び・興味の喪失、不登校、対人関係に敏感など)
  5. 身体症状(頭・背部・胃痛、肩こり、微熱、心因性のうつ病など)
うつ病の原因はひとつではありません。遺伝的素因、性格、環境などすべてが影響します。性格と環境の不一致がうつ病をひきおこすと言われています。不適応を起こしやすい性格というのは存在しますが、性格を変えるのではなく、性格と環境の関係性を変える治療や予防に力を入れることが大切です。本人の対処能力を高め、周囲が協力することが不可欠です。

《うつ病の治療》

薬物療法、精神療法、環境調整など。Evidence Based Medicineという考え方では、統計的根拠に基づいた治療を目指します。従来、医者のさじ加減で医学的根拠のない投薬や手術が行われていましが、倫理面・医療経済上の観点からも統計的根拠にもとづいた標準的医療をめざそうという考え方です。
薬物療法は約7割の患者に有効とされ、抗うつ薬は多くの障害に効果が期待されます。もちろんその効果と副作用を十分理解したうえで服用しなければなりません。精神療法には、行動療法、認知療法、対人関係療法があります。行動療法とは、失った自信を、行動を通じて取り戻すことでうつ病を治す治療で、不安障害に推奨されます。認知療法とは、うつの歪んだ認知(考え方)を修正して感情を楽にするテクニックのことです。「なんであんな事にこだわっていたんだろう」「大したことないじゃないか」などと、自分をなぐさめたり、ひらきなおることが出来れば、気持ちは楽になります。また物の見方、とらえ方を変えることで、自分がすべて悪いという考えを変えることも必要です。対人関係療法では、他人との関わり合いに、構造的に焦点を当てる治療です。感情をひとりでため込まない、自分の新旧の役割について冷静に考え、新しい役割を見つめなおす、孤立しないようコミュニケーションをこころがける、など。

《今後の活動について》

テレビ電話や海外ネットワークを通じて、地方や在外邦人のメンタルケアが行えるようになれば、都市と地方の格差といったものもなくなります。また外国にいるとき、母国語で治療を受けられれば非常に心強いでしょう。ITや本などによる、セルフヘルプの充実も必要です。病院に行く前に、自分でなんとか出来ることもたくさんあります。それを手助けするツールが現在でき始めています。また、企業とのコラボレーションや、コーチング・キャリアカウンセリングにメンタルケアのノウハウを導入することで、働くひとのメンタルケアを充実させていくことも今後の課題です。

その後、参加者の方は個別にいろいろなお話をされており、夜が更けるまで静かな盛り上がりをみせました。最上氏の著書『こうすればうつから抜け出せる』(廣済堂出版)も皆さんご購入されてお帰りになられましたし、この日以降参加メディアの方から最上氏への個別取材が入りました。
メンタルケアがとても大切な時代です。今後も機会を見つけて最上氏のセミナーを開催したいと思いますが、今秋最上氏が『大切な人がうつになった時に読む本』(河出書房)を出版予定です。そのタイミングを見て再度ギリークラブをご案内したいと思います。

当日の様子



<ご案内>
※ご好評のうちに定員に達し、締め切りました。

健康に暮らす為のメンタルケア

病は気から でも気だけでは病気は治らない
臨床医が語る“うつ”や“不安”などの対象法

ビジネスがうまくいかない・・
人間関係がうまくいかない・・

OAにIT、家庭環境、友人関係、仕事上の悩み、健康の不安、リストラ、将来への不安・・・
現代人は過去に例のないほどのストレスに囲まれています。

このストレス社会を生きるために、メンタルケアは大変重要ですし、この基本を知っているだけで大分気持ちも楽になります。

些細なことから始まることが多いのがメンタルな問題ですが、早めに対処する事が基本ですし、専門家を知っている事も貴重です。

いわゆる“うつ”はどのようなことから始まるのか、何に注意すれば防止できるか、軽減できるか、現役のメンタルケア医師に現状をお聞きます。そして我々の素朴な質問にお答えいただきます。

ご自分のストレスや悩みももちろん重要ですが、周囲の大切な方がストレスに悩んでいるときにも役立つ内容です。
今後ますます重要になるのがメンタルマネジメントなのです。
基本をプロのお医者さんから聞きませんか?

ギリークラブという少人数での交流会でこういうテーマ、初の試みですが、大切な人を守るためにご一緒に学びましょう。

<実施概要>

●タイトル:『メンタルケアテーマ・ミニセミナー』

●ゲスト:最上 悠氏 (精神科医)

〇 日時:7月25日(金)20:00〜23:00

19:30  受付開始
20:00 セミナー開始
21:30 交流会開始(軽食と飲物、食事の会ではありません。ご注意下さい)
23:00 終了

〇場所:丸ビル7F 東京21Cクラブ KARIN ROOM
    低層階用エレベーターで7Fに行き、丸ビルホール前の螺旋階段を登って下さい。
    http://www.marubiru.jp/06_access/access.html


〇会費 :ギリークラブ会員 5,000円(当日入会可) ビジター 7,000円

※当日入会も受け付けます。その場合は登録手数料10000円、2002年度通信費5000円を加えてお支払い下さい。
※法人会員登録ご希望の方はご連絡ください。

●参加人数:10名限定(先着順)
※ご好評のうちに定員に達し、締め切りました。

※メンバーの方優先です。余裕がある時にビジターの方もご参加出来ます。
※食事の会ではありませんので、何か少しお腹に入れてきてください。
※ご取材希望の方は掲載予定と共にお申し出下さい。人数限定で恐縮ですが、お早目のお申し込みお待ちしています。


お申し込みは右記まで → g-club@gillie.co.jp
この機会にギリークラブへの入会ご検討の方はどうぞご連絡ください。 →メンバーになるには


※ご興味がありそうなお知り合いの方にこの会をご案内下さい。本当に興味がある方が集まる会にしたいと思っています。

※当日になってのご欠席は会費をご負担頂きます。ご了解下さい。 ご欠席の連絡は前日までにお願いします。