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セミナーご案内

竹本住大夫師匠を偲び、今後の文楽を考える
〜日本橋の和室で しっとりと語り合う〜

セミナーご案内

4月の文楽大阪公演、悲しい千穐楽になってしまいました。ニュースでご存知の通り、人間国宝で文化勲章ご受賞の文楽太夫、竹本住大夫師匠の通夜が30日に執り行われました。

東京のファンを代表しお別れをして参りましたので、通夜会場の写真をお見せするなど報告させて頂きます。そして師匠亡き後の文楽盛り上げ策をご相談したいと思いますので、文楽ファンの方、ぜひお出まし下さいませ。

以下は29日と30日に私がfacebookに載せた文章です。これから先は文楽にご興味ある方だけお読みください。

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(29日投稿)
昨日からニュースになっているのでご存知でしょうが、私と住大夫師匠との距離をご存知の多くの方から連絡を頂き、共に悲しみ、偲んでいます。明日大阪のお通夜に赴き、お別れをして来ようと思ってます。

心から敬愛し、可愛がって頂いていただけに夫婦で大ショックです。昨年の夏、大阪で予定していた住大夫師匠を囲む会、その数日前に体調を壊されて入院、ご本人から電話を頂戴し延期になりました。その時はすぐ退院されましたが、男で93歳まで生きるのは本当に凄い事です。生命力に感服です。

今年2月の船上での東京ベイ文楽、弟子の小住太夫さんに出演してもらうにあたり「渡辺さんから師匠のお許しを得てくれませんか」と言われ、電話じゃなぁと思い手紙を書いたらお電話を頂戴し「つこうてやってください」と。

その報告の電話をしたら、奥様が「骨折したから入院させました」と。慌ててお見舞いをお贈りしたら、退院後に丁寧にお礼の品を送って頂き、師匠のお人柄をまた感じたものです。

大阪の文楽劇場に通うようになったのも住大夫師匠の楽屋にご挨拶に行くために始まったようなもので、「文楽はええもんでっせ」「文楽は危機でっせ」を何回も話されており、たまたま一人で行くと「奥さんどうした!」と心配されてくれました。

弟子をめちゃくちゃ怒っている時に遭遇、入れず廊下でこちらまで固まっていた時間の長かった事、その後緊張しておずおずお邪魔した我々には満面の笑みで「おおきに、おおきに」。こちらの気持ちもジェットコースターのようでした。

4年半前に亡くなった母の晩年の趣味の一つであった文楽、誘い込んだのは私ですが、師匠の義太夫節が大好きで「住大夫さんの話しが聞きたい」との希望を聞き、ギリークラブ会員の為、親孝行も兼ねてトークショーを企画したりしました。

その母と並んで聴いた住大夫師匠の「伊賀越道中双六 沼津の段」、親子別れの“なんまいだ”が、私と母の別れの文楽になったのも運命的です。後日その話をした時の師匠は、何ともいえない優しい表情で私をおもんばかって下さいました。

眼をつぶると様々なシーンが走馬灯のように巡ります。私にとっては父のような存在で、こんなことをつらつら書いていても涙が出てきて困ります。

一人の友人から「巨星、墜ちる」の表現のメールを頂戴しました。その通りです。いつかこの日が来るとは覚悟していましたが、実際に来てしまうと本当に悲しいです。

今また目をつぶったら師匠が笑顔で微笑んでくれました。そしてこうおっしゃりました。「渡辺さん、文楽を頼んまっせ」「お客さんも甘い事ばかり言うては困ります」

師匠、頑張ります。次の世代、時代に向けて、自分の出来る方法で文楽を愛し、叱咤激励させて頂きます。

本当にありがとうございました。
合掌

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(30日投稿)

竹本住大夫師匠のお通夜

昼前の新幹線に飛び乗り、意図して早く大阪阿倍野の会場に到着、殆ど人が居ない中で棺内の師匠とお別れ、奥様、お嬢様、文楽関係者の方、多くの皆様とご挨拶をさせて頂きました。

お嬢様から、師匠が「ギリーの渡辺さん、ギリーの渡辺さん」とお話しされていた事を伺い、嬉しいですが寂しさ倍増の気持になり、またハンカチを濡らしました。

なかなか来れない東京の文楽ファン、住大夫師匠ファンのお気持ちを代表して、お別れをさせて頂きます。先ずは速報です。

開式を待つ会場には素浄瑠璃の映像が流れ、住大夫師匠の義太夫節を聴きながら待つという、素敵で寂しい通夜前です。

素浄瑠璃は菅原伝授手習鑑、桜丸切腹の段です。「泣くなやい」「あい」で、また涙です。

遺影は渡邊肇カメラマン撮影。文化勲章受章の時師匠から連絡があり、依頼を受けた時の写真。その時師匠が「これを遺影にしようか」とお話しになられていたと。本当にそうなってしまいましたが、お気に入りの写真だったのです。

桜丸切腹の素浄瑠璃も、きっと師匠自らの選択だったのだろうという話を渡邊肇さん、淳子さんご夫妻と話しをしました。

https://www.facebook.com/yukihiro.watanabe.167

戦後の文楽界を引っ張ってきた、まぎれもない巨人の一人、竹本住大夫師匠を偲ぶ会をしたいと思います。

通夜の写真だけでなく、師匠の本や、DVDも持って行きます。皆さんと一緒にネットにある情報を探し、師匠が語る義太夫節を聞いてみたいと思います。

映像を観る会、音源を聞く会ではありませんが、住大夫師匠のご逝去を機に、今後の文楽を考える会です。奮ってのご参加お待ちしています。

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実施概要

竹本住大夫師匠を偲び、今後の文楽を考える
〜日本橋の和室で しっとりと語り合う〜
日時 5月11日(金) 19:00〜20:30
※オプション企画(参加自由)
(1)18:00〜 文楽映像鑑賞
  来られる時間にいらして下さい。途中入場も可。
(2)20:45〜食事会(別会費)
会場 COREDO室町3 3階「橋楽亭」
http://www.nihonbashi-hall.jp/home/contact.html
お相手 渡辺幸裕(「楽文楽」編集長)
会費 正会員 3,000円 ビジター 5,000円
※食事会会費は別途(当日集金します)
募集 15名限定
※ギリークラブ正会員優先、先着順
協力 三井不動産
締切 5月9日(水)

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